ストーブをウルトラライトにする方法!アルコール・固形燃料で軽量化する

ストーブをウルトラライトにする方法!アルコール・固形燃料で軽量化する

登山やハイキングにとって食事の際に使用するストーブとクッカーは、登山者やハイカーにとって最もなじみ深い道具のひとつです。

ストーブ&クッカーなどの料理道具は、ウルトラライトハイキングというスタイルが生まれたことで劇的な軽量化やコンパクト化を進みました。そんなストーブ&クッカーにはたくさんの種類があり、食事の内容によって、選び方が変わってきます。正しく選ぶには、まず登山やハイキング中にどんな食事するかを考えることです。

ここでは、クッカーをウルトラライトにする方法を紹介します。ストーブを軽量化するためのコツ、軽量なストーブの選び方のポイント、アルコール・固形燃料ストーブの特徴、使用時の注意点、おすすめのストーブなどを説明します。

登山・ハイキングのストーブを軽量化するためのコツ

荷物で一番重いのは水と食料です。これらを減らせば大幅な軽量化になりますが、命に関わるので安易にできない。

そこで、食料をフリーズドライ中心にするのが最も有効になるだろう。そうすれば、お湯を沸かす道具さえあれば良いので、ガスストーブである必然性がなくなります。より軽量なアルコールストーブや固形燃料ストーブの選択が出来るようになります。

ストーブを利便性で選ぶのであれば、間違いなくガスストーブになります。しかし、ULを考えれば、アルコールストーブと固形燃料ストーブです。
ストーブ自体が軽いというのもあるが、それ以上に燃料がポイントになります。ガスの場合は、必ずガス缶を携行しなくてはいけないが、1泊2泊レベルであれば使い切れず余ってしまいます。でも、アルコールおよび固形燃料の場合は、必要な分だけ持っていけます。

しかし、アルコールストーブや固形燃料ストーブは、ガスストーブと異なり風に弱いというウィークポイントがあります。そのため、風防の使用が必須になります。風よけとしてだけでなく、熱効率の向上においても有効です。自作すれば、より軽量化を図ることができます。

あと、同時にクッカーも小さくすればかなりの軽量化にもなります。クッカーの軽量化については、以下記事にまとめてありますので、合わせてチェックして見てください。

軽量なストーブを選ぶためのポイント

ストーブやクッカーなどの料理道具の選択には様々な条件がからんでます。どんな食事をとるか、食事以外で何に使うか、気温などさまざまな要件から絞り込みましょう。ストーブを選ぶためのポイントは以下の3つです。

食事で何を食べるか

登山やハイキングの食事で、「あなたは米を炊くか」「パスタを茹でるか」「炒め物はするか」など、何を食べるかによってストーブの選択が変わってきます。しっかりと食事を作りたいというと場合と、お湯を注ぐだけのフリーズドライ食品でもかまわないという場合では、ストーブに求める機能は大きく異なります。
煮炊きしないなら、水を沸騰させる必要はありません。湯戻しや食品に熱を通すのに必要な温度は80℃程度です。また、沸騰したお湯に口をつけることはできず、どうせ煮立った食品を冷ますなら、わざわざ水を沸騰させるのは無駄だといえます。煮炊きをするか湯戻しをするかで、必要な火力や道具は変わります。

食事以外で何に使うか

食事以外でストーブやクッカーなどの料理道具を使うかどうかも考えておきましょう。冬のハイキングでは、水づくりや暖房に挙げられます。初夏の山でも水場が雪渓に埋まっていれば、水づくりが必要になるかもしれません。
水は状態を変えるときに最もエネルギーを必要とします。氷・雪から水へ、水から水蒸気に変化するときです。雪を溶かすにはそれ相応の火力のストーブと容量の大きいクッカーが必要になります。

気温と人数

ストーブを使用する場所の気温も重要になります。気温が低ければ湯を沸かす際に必要な火力は大きくなります。現在、クッカーはチタン製が主流ですが、チタンは熱伝導率が低いため一度冷えるとなかなか温まりません。気温が低い季節、冷えたポットを温めるには当然、多くの熱量が必要です。
また、用意する食事が1人分か数人分かで、必要な火力やクッカーのサイズは変わります。

ウルトラライトなストーブの必要条件 200ml以上のお湯が沸かせること

水づくりは不要で、食事は各自で用意するフリーズドライ食品が中心。無雪期のウルトラライトハイキングであれば、最低200mlのお湯が沸かせることが、ストーブ&クッカーの必要最低限の条件になります。

お湯を注ぐフリーズドライ食品、粉末スープ、コーヒーやココア&紅茶、どれも1人分に必要なお湯は200ml前後です。これらに必要なお湯を一度に沸かすとしても600ml。この量が温かい食事が用意できるお湯の量になります。
コーヒーやお茶だけ楽しみたいデイハイキングならいうまでもありません。火力のあるストーブや大容量のクッカーがあれば、一度に沸かしてまとめて調理できれば便利です。だが必要なときに必要な量をこまめに用意できれば用が足ります。

ただ、容量200mlのクッカーで用が足りるかといえば、あくまで必要最低限の話になります。実際、400ml程度のお湯が沸かせるストーブ&クッカーあると便利です。

ストーブの種類 アルコール・固形燃料のそれぞれの特徴

ウルトラライトハイキングでは、湯沸かしだけ出来れば良いアルコールストーブや固形燃料ストーブが多くの登山者やハイカーに好まれています。ここではそれぞれのストーブの特徴を見ていきます。

アルコールストーブ

本体重量約10〜110g
燃費水200mlを沸騰させるのに約10〜15ml
特徴
  • 圧倒的な軽い
  • 燃料計算が容易
  • 燃料が薬局など入手しやすい
  • 低温化でも着火性が高い

アルコールストーブの材質には、真鍮、チタン、アルミ、ステンレスと、様々あります。チタン製ストーブやアルミ缶によるハンドメイドストーブなら、本体重量は30gを切ります。圧倒的な軽さは大きなメリットです。

さらに、燃料計算の容易さもメリットになります。残りの燃料が見えないガスカートリッジは、燃料計算が難しいので、必要以上に予備を携行してしまいます。
アルコールストーブの多くは燃料時にも残燃料が視認しやすいため、慣れてくれば予備を含めての燃料計画が立てやすくなります。湯沸かしに徹するというスタンスも燃料計算を楽にします。無駄な燃料を持たずにすむのは、長期のハイキングでは大きなメリットなります。

また、燃料は薬局でも入手できるので、世界中どこでも調達可能です。プラスチック製の燃料ボトルが使えるので、軽量化が図れます。ガスストーブは空のカートリッジだけでも100gを超えてしまいます。

他にも、カーボンフェルトをアルコールストーブに使用することで、プレヒート時間の短縮や安定した長時間燃料が可能になりました。低温下での着火性の高さにも注目すべき特徴です。

固形燃料

本体重量約10〜30g
燃費水200mlを沸騰させるのに約5g
特徴
  • アルコールストーブよりも大幅に軽量化・コンパクト化が可能
  • 燃料計算が容易
  • プレヒートがいらないので、燃料効率が良い
  • 火力は弱いので、使用は湯沸かしがメイン
  • 燃焼時にタールのようなススがでる

固形燃料のメリットは、アルコールストーブ同様、本体の大幅な軽量化&コンパクト化、燃料計算の容易さにあります。固形なので扱いやすいことと、燃費のよさも見逃せないポイントです。これらについてはアルコールストーブ以上に効率がよいと言えます。
また、アルコールストーブのようなプレヒートはいらないので、燃料ロスを最小限に抑えられます。

しかし、アルコールストーブよりも火力は弱く、ストーブとしては長らく日が当たりませんでした。しかし、条件によっては十分に使用可能です。
他にも、タールのようなススが出るのは、最大のデメリットになります。軽さに大きな魅力を感じても固形燃料ストーブを避けるハイカーの多くは、このススの問題を口にします。
また、着火時に炎である程度あぶらなければならないことも、嫌われがちです。とはいうものの、着火前にアルコールを固形燃料に数滴たらしておくことで、その問題は解決します。軽さを優先したいハイカーにとっては、非常に有効なストーブと言えます。

ウルトラライトストーブの使用時の注意点

最後に、アルコールストーブや固形燃料ストーブに共通する使用上の注意点を押さえておきましょう。万能な道具ではありませんが、デメリットを理解したうえで工夫して使えば、その分軽さでは突出しています。

火力が弱い

アルコールストーブの火力アップに、多くの登山者やハイカーが挑んでいます。現状ではガスストーブやガソリンストーブに比べ火力は弱いという認識をもたねばなりません。ガスストーブの代わりではなく、1人分の湯沸かしに機能を絞り込んだストーブだと考えるべきでしょう。

耐風性が弱い

火力の弱さを起因するものですが、耐風性が非常に低いため、風防との併用が必須です。これは熱効率をあげる道具としても有効です。熱を周りに逃さず、クッカーに集中させるだけでなく、ストーブ本体も温めることで火力を上げることができます。
風をよけや熱を逃さない風防は、アルコールストーブや固形燃料ストーブにとって、切っても切れない関係です。

安定性に乏しい

本体の小ささと軽さゆえ、安定感に欠けることが多いので各自で工夫と注意が必要になります。草地などではストーブがなかなか安定しないでしょう。自然のなかでは完全フラットな硬い地面を探すのは困難です。平らな面をもつ適当なサイズの石をストーブベースにしても、各自に持参してもいいでしょう。また倒れてもアルコールがこぼれないように、内部にカーボンフェルトを入れる工夫もよくとられています。

ウルトラライトにおすすめのストーブ

エスビット チタニウムストーブ

エスビット チタニウムストーブのイメージ
種類固形燃料
重量13g
値段¥1,800

ストーブのなかでもっともULなのが、固形燃料ストーブである。その代表格がこれ。軽量&コンパクトで、とにかく携行しやすい。バックパックに限らず、ウェアのポケットにも余裕で入るサイズである。火力は決して強くないがお湯を沸かすだけであれば充分。しかも、あらかじめ固形燃料が何個で何mlのお湯が湧くかを把握しておけば、必要以上に燃料を持っていかなくて済む。

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アンチグラビティギア カタディンストーブ

アンチグラビティギア カタディンストーブのイメージ
種類アルコールストーブ
重量36g
値段¥2,600

アルコールストーブ初心者でも使いやすいモデル。この手のものはとかくガスタイプと比較されがちだが、サイドバーナー式で想像以上の火力を有しているためスピーディな調理も可能。重心が低く安定性が高いので、大型のクッカーでも安心である。ちなみに底部に敷いているプライマーパンは、地面に奪われる熱を軽減するためのもの。低体温下での安定燃焼に効果を発揮するため寒さにも強い。

「アンチグラビティギア カタディンストーブ」の詳細・購入ページへ

スノーピーク ギガパワーマイクロマックスウルトラライト

スノーピーク ギガパワーマイクロマックスウルトラライトのイメージ
種類ガスストーブ
重量56g
値段¥6,900

ガスバーナー=重いというイメージを抱くかもしれないが、重さの原因はガス缶でありバーナー本体ではない。アルコールや固形燃料と異なり火力調整ができるため、しっかり調理したい人にぴったりです。このモデルは3本のゴトクが特徴的。風防を兼ね備えた板状ゆえ風に強い。ヘッドから出る炎を3分割するように配されているため、風でひとつの炎が消されてもほかのふたつが燃焼を続けてくれる。

「スノーピーク ギガパワーマイクロマックスウルトラライト」の詳細・購入ページへ

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てくてくの人
登山・ハイキングが大好きです。約8年間、月1〜2回のペースで、夏も冬も山に遊びに行っています。そんな自然の中で経験した登山を楽しんだり、ちょっと知ってよかったと思える情報をゆるりとお届けしています。