登山におすすめのフリース|パタゴニアの高機能フリースと背景を考察

登山では体温調節の観点からいかに快適な服装で臨むかが大切になってきます。

多くのハイカーが愛用するフリースのブランドのひとつがパタゴニアですね。

汗っかきの人は汗冷え対策としても服装に気を遣いますね。

冷えないだけでなく温かさが持続することも大切ですよね。

パタゴニアのフリースは登山での厳しい環境下でも快適に過ごせるようなたくさんの機能が付加されていますよ!

本記事では、登山におけるパタゴニアフリースについて解説していきます。

ぜひ、お役立てください。

登山向けのパタゴニアフリース|新作は主に2シリーズ

現在パタゴニアで展開されている登山向け新作フリースは主に、

  • R1
  • R1エア

の2シリーズです。

R1

静と動を繰り返すようなアクティビティ向けに作られたシリーズ。

今季はプルオーバーのみでフルジップの生産はされていません。

商品名メンズ・R1プルオーバー
メーカー小売価格¥ 17,600
製品番号40110

R1エア

激しいアクティビティ向けに特化して作られたシリーズで、表面がジグザグ状になっており、吸湿発散と軽量を兼ねた商品群。

こちらはクルーネック、フルジップ、ジップネックの3タイプが生産されています。

商品名メンズ・R1エア・クルー
メーカー小売価格¥ 13,200
製品番号40235
商品名メンズ・R1エア・フルジップ・フーディ
メーカー小売価格¥ 22,000
製品番号40255
商品名メンズ・R1エア・ジップネック
メーカー小売価格¥ 15,950
製品番号40245

パタゴニアが注力しているのはR1エア

「R」は「レギュレーター(調節器)」という意味で、服装の温度と湿度の調節をする機能を備えているというシリーズです。

結論から言うと、パタゴニアが登山向けウエアとして力を注いでいるシリーズはR1エアです。

以前から生産されていたR1シリーズとは何が一緒でどのような違いがあるのでしょうか。

R1とR1エアの共通項

R2よりも薄手のR1やR1エア。

両者共通の特徴としては、

  • コンパクトで持ち運びしやすい
  • 圧倒的な速乾性で蒸れない

その一方、通気性が良すぎて防風対策には工夫が必要です。

それでは、両者の違いについて詳しく見ていきましょう。

保温性の高さでR1エアを重宝するユーザーが多い

商品全体を伸ばした時のストレッチ性はR1の方がR1エアよりも高いです。

R1エアは伸縮性よりも速乾性を補える程度の保温性に重点を置いた作りになっています。

R2が必要になるほどの寒さではないシーンでヘビロテするユーザーも少なくありません。

YouTubeでは実際に同行程に両者を着用した場合の使用感について考察した動画がありましたので、参考にご覧ください。

2021年までなら、おすすめは使い勝手が良いR2シリーズ

パタゴニアには万能フリースと言われていたR2シリーズがあります。

R1シリーズに比べて厚手で保温性が高いのが大きな特徴です。

R2シリーズは初心者におおむね最適

R2シリーズは「とりあえずこれ買っとけば間違いない」という考えのもと、登山用パタゴニアフリース初心者が最初に購入する傾向にあった商品です。

特に女性は冷え対策としてのフリース選びを考える必要があるので、R2ジャケットを強く推す女性ユーザーが多いです。

R2は2021年で廃盤

R2は2021年で廃盤になり、オンラインストアでは商品の表示が残っているものの在庫はほぼゼロです。

人気のシリーズなだけに廃盤を残念に思うユーザーは少なくありません。

R2シリーズの利点は以下の4つが挙げられます。

  • R2シリーズはR1シリーズよりも比較的厚手
  • 登山ならインナーなどの重ね着の上に着るだけで事足りる
  • 保温性・動作性・通気性に優れ、汗を素早く発散する万能さ
  • 秋から春まで使えるパフォーマンスの良さ

廃盤にはなってしまいましたが、登山用ウエアとして今なお愛用しているユーザーは多いようです。

ロングセラー「R2ジャケット」

パタゴニアフリースの中でも長期にわたって人気を博しているのが、「R2ジャケット」です。

袖口のパイピング、詰襟、裾のリブでしっかりと冷気を防ぎ、かつストレッチも効かせる縫製。

おまけに軽くて5つのポケットが付いているという代物です。

新作のR2が手に入らない現在は、他ブランドの薄手フリースを活用する人も。

登山では薄手で高機能のフリースを求めるのが当然の欲求です。

レイヤリングのインナーとしてなら、後述のR1シリーズやR1エアが人気ですが、「これもっとけばとりあえず大丈夫」と言えるような定番の品を求める場合は他ブランド製品を検討するのもアリです。

例えばマウンテンイクイップメント、モンベル、ノースフェイスでも薄手フリースが販売されています。

ハイプライスでもパタゴニアが選ばれる理由

登山向けのパタゴニア製品は価格帯が15,000円以上というハイプライスのものばかりです。

競合他社にはユニクロが存在する中でなぜパタゴニアフリースが選ばれ続けているのか考察します。

地道なPR活動と明確なブランド理念

パタゴニアでは「故郷である地球を救うためにビジネスを営む」という確固たる理念が掲げられています。

その理念のもと、

  • 地球環境
  • 労働環境
  • 政治

に関する独自の意見や情報を、ネット上で積極的に発信しています。

理念に同調する人にピンポイントにアクセスできる仕組み

現代はサステナビリティやSDGsを考慮したビジネスが求められるようになってきました。

エンドユーザーの中にも関心の高い人が増えており、ネットを介してモノづくりの背景や思想の発信はブランド価値の向上に寄与するようになっています。

パタゴニアは自社HPやSNS等でこまめに発信し続けることで、ブランドのファンの心をつかみ続けています。

様々な「ストーリー」を発信

パタゴニアの公式HPでは、自社製品にまつわる具体的な「ストーリー」が紹介されています。

以下、一部を紹介いたします。

・"Worn Wear"にまつわるストーリー → 着ることについてのストーリーを祝う(外部リンク)

・環境と社会に対する考えに関するストーリー → フットプリントを見る(外部リンク)

フリースとレイヤリングの概念はパタゴニアが発祥

詳しい歴史は割愛しますが、フリースの元祖であるパイルジャケットは1977年に誕生しました。

パイルジャケットには毛玉の発生という欠点があり、改良されて1985年に誕生したのが「シンチラフリース」。

また、登山では複数の異なる機能を持つウエアを重ね着することで快適に過ごすことができるというレイヤリングの概念もパタゴニアが提唱したものです。

  • ベースレイヤー=汗を放出する速乾性
  • ミドルレイヤー=フリースの保温性
  • アウターレイヤー=防風機能のあるウエア

修理サービスの充実

パタゴニアではモノが壊れても修理して長く使おうという「WORN WEAR」を提唱しています。

その理念から商品の修理サービス(有料)も充実しており、ジッパーの交換や破れの補修など多くのラインナップが存在します。

詳しくは公式ページの修理サービス(外部リンク)をご覧ください。

まとめ

パタゴニアが展開する登山向けフリースについてまとめると以下の3点が挙げられます。

  • 最も注力しているのはR1エアシリーズ
  • 根強い人気を誇っていたR2シリーズは2021年で廃盤
  • ハイプライスでも選ばれ続けるブランド力の高さ

モノを大切に長く使うことと高い機能性を考えると、パタゴニアのフリースが人気なのもうなずけますね。

快適な登山を実現するためのウエアとして、とりあえずR1エアは検討対象に入れてみても良いのではないでしょうか。

プロフィール画像

てくてくの人
登山・ハイキングが大好きです。約8年間、月1〜2回のペースで、夏も冬も山に遊びに行っています。そんな自然の中で経験した登山を楽しんだり、ちょっと知ってよかったと思える情報をゆるりとお届けしています。