こんにちは!今日も皆さんと一緒に登山に関する学びや情報交換の場所になることを願って投稿させて頂きます。今日のトピックは「登山靴とワックスの関係」について。
山登りを本格的に進めていくと、高級な登山用品に行きつきます。テントやバッグや、登山靴もその1つです。登山靴と言っても値段はピンキリで、中でも「ヌバックレザーの登山靴」は登山初心者には手の出しづらい高価な代物です。
そんなヌバックレザー登山靴、しっかりとメンテナンスをしないばかりに数回履いただけで悲惨な状態になることをご存知でしょうか。そこで今回は、中でも革製登山靴のお手入れの必要性とそのやり方をわかりやすく解説していきます。これから購入予定の人もぜひ最後まで読んでみてください。
登山靴のワックス仕上げするべき?タイミングは?徹底解説!

実は、ヌバックレザー登山靴の購入を検討しているんですけど、お手入れの仕方があやふやで。
それでは、わかりやすくお手入れ方法を無料で解説していきますね!
とその前に、そもそも革製のシューにお手入れはするべきなのでしょうか。ワックス加工を施してしまうと、テカテカの光沢で革特有の質感が損なわれてしまう、そう感じる人も少なくありません。
ですが、次の2つの理由から、お手入れは必須だと思います。
革製登山靴のお手入れが必要だと思う理由
①傷がつきにくくなる
②色が剥がれにくくなる
さらには、WAX加工(オイル加工)を施せば、防水効果と栄養効果を得られます。革には栄養が必要です。栄養が不足すると、表面がボロボロになってしまって、とても見ていられない状態になってしまいます。
登山靴に使われている革(レザー)は4種類!
お手入れする前に、登山靴に使われている革の素材は勉強していきましょう。登山靴に使用されている革の種類は全部で4つあります。それぞれの違いを記します。
- 合成のレザー(安価)
- スエードレザー(主流)
- ヌバックレザー(本格的)※今回取り上げている素材!
- スムースレザー(昔の主流)
革と言ってもこんなにも種類があるのですね。あとはお店で実際の見た目を確認して、選択してみます!
登山を本格的にするならヌバックレザー購入は避けて通れない
趣味の登山が本格的になってくると、ヌバックレザーの登山靴は避けては通れません。それほど、実用面と見た目とを兼ね備えている憧れの一品と言えます。
たしかにヌバックレザーの登山靴は、登山を続けているとよく目にしますし、憧れます。ただ…、値段がお高いでしょう。なかなか手がだしづらくて。
ヌバックレザーの登山靴にはどのようなものがあるのでしょうか。実際に検索し、かつインターネットサイトのレビューも参考にしつつ人気の登山靴をいくつか紹介していきます。一覧を見れば値段の相場観も分かるかと思います。
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メーカー | LOWA(ローバー) | LOWA(ローバー) | LOWA(ローバー) |
商品名 | タホープロ2GT | チベットGTX | レネゲードGT MID |
カラー | セピア | セピア ブラック | ブラック |
サイズ | 23.0-28.5cm | 25.5-32.0cm | 25.0-28.0cm |
重さ | 約870g (26.5cm・片足) ○ | 約900g (26.5cm・片足) △ | 約555g (26.5cm・片足) ◎ |
主な材質 | ヌバックレザー ゴアテックス | ヌバックレザー ゴアテックス | ヌバックレザー スウェードレザー ゴアテックス |
価格(税込) | ¥48,400 | ¥44,980 | ¥33,000 |
初心者おススメ度 | ★★ | ★★ | ★★★ |
その他 | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
タホープロ2GT
メーカー | LOWA(ローバー) |
商品名 | タホープロ2GT |
価格 | ¥48,400(税込) |
カラー | セピア |
重さ | 約870g(26.5cm・片足) |
おすすめポイント | ・トレッキングモデルとして人気のタホープロの足型を見直したモデル ・足首部分は高さを抑え当たりの柔らかな素材を採用 ・登りや下り、トラバースなど歩行時の動きにストレスなく対応 ・フレックスフィットの機能と共に長い縦走路でも快適さを損なわないブーツ |
チベットGTX
メーカー | LOWA(ローバー) |
商品名 | ベットGTX |
価格 | ¥44,980(税込) |
カラー | セピア ブラック |
重さ | 約900g(26.5cm・片足) |
おすすめポイント | ・最高の履き心地 ・緩まない靴ひも ・蒸れない |
レネゲードGT MID
メーカー | LOWA(ローバー) |
商品名 | レネゲードGT MID |
価格 | ¥33,000(税込) |
カラー | ブラック |
重さ | 約555g(26.5cm・片足) |
おすすめポイント | ・ヌバックレザーと足首周りにクッション素材を用いたアッパーは柔らかく軽快感有 ・ソール部分は密度の異なるPU素材を組み合わせる製法により歩行性能アップ ・軽快でありながら足のホールド感を確保 ・悪天候に対応するミッドカット構造はハイキング・ロングトレイルに対応 |
やはり、少々お値段がはる感じですね。ただ、それだけ「良いものなんだ!」というイメージがフツフツと湧いてきました。
こちらの記事も参考にしてみてください!
ワックス仕上げは登山靴にどんな効果をもたらす?

先ほども触れましたが、ワックスを塗ることで次の効果があると伝えました。
- 傷がつきにくくなる
- 色が剥がれにくくなる
効果はバツグン、ただし注意点が1つだけあります。それは、色が劇的に変わります。どれぐらい表面の色が変わるのか、百聞は一見にしかず、動画で観てみましょう。
購入時の色合いは微塵も残ってませんね。キラキラと黒光りしています。この辺りが、WAX仕上げをするかどうか躊躇されるポイントだと思います。
ただし、再三申しておりますが、ワックス仕上げをせずにアクティブにアウトドア登山を続けていると、大枚をはたいて購入した登山靴が無惨な状態になってしまいます。
ワックス仕上げをしないとどうなる?
先ほど紹介した動画にもありましたが、ワックス仕上げをしないで登山を続けると、表面の天然革が時間の経過とともにボロボロになってしまいます。
色合いに惚れて購入したのは良いですが表面が傷ついてしまうのは考えものですね。
ですから、そうならないためにも購入時にワックス仕上げを施して傷予防するのを強くオススメしています!
長持ちさせたいのなら登山靴購入時にワックス仕上げ一択!
登山靴は、一度や二度履いて終わりではなく、何年も履くものです。
たしかに、革の質感、あのザラザラとしたなんとも言えない革製の高級感は捨てがたいところではあります。ですが、背に腹は変えられません。
本格的な登山ということは、それだけ過酷な道に挑戦することでもあります。平坦な道など少なく、ゴツゴツとした岩場にチャレンジしていくためのシューズなはずです。
実際にワックスを塗ってみよう!塗り方をわかりやすく解説!

それでは実際に、ワックス仕上げの工程を解説していきます。なるべくわかりやすくまとめてみます。
いや~、むずかしそうですね。
実際にやってみると簡単でしたよ!自分が作っている感もよかったですね。
ワックス仕上げに必要なものはこちら!
まずは、WAX仕上げに必要な関連アイテムの紹介から。以下の7点さえあれば、どなたでも問題なくワックス加工は行なえます。
そのほかに、スポンジもあったら鬼に金棒!バケツや霧吹きもあるとより便利かもしれません。
コロニル社の商品がズラーッと並んでいます。有名で使い勝手に優れているのがCollonilの商品です。
- ヌバックレザー登山靴WAX仕上げに必要なモノ
- ①Collonilレザージェル
②Collonilヌバックローション
③Collonilレザーワックス
④Collonil1909シュプリームクリーム
⑤Collonilナノクリーム
⑥Collonil馬毛ブラシ
⑦M.モゥブレィ ペネトレィトブラシ
★以下は、あったら便利なモノ
⑧Collonilクリーニング用海綿スポンジ
各アイテムの特徴とお値段は以下のとおり。
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メーカー | コロニル | コロニル | コロニル | コロニル | コロニル | コロニル | M.モゥブレィ | コロニル |
商品名 | レザージェル | ヌバックローション | レザーワックス | 1909シュプリームクリーム | ナノクリーム | 馬毛ブラシ | ペネトレィトブラシ | クリーニング用海綿スポンジ |
価格(税込) | ¥1,680 | ¥1,100 | ¥1,313 | ¥1,400 | ¥1,265 | ¥1,880 | ¥440 | ¥440 |
主な効果 | 革内部の防水 | 革の捕色 状態保護 | 保革 耐久性 カビ予防 | 栄養補給 艶出し | コーティング 防水 | 汚れ落し 仕上げ | 細かな作業 | 水濡らし 汚れ落し |
その他 | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
レザージェル
メーカー | コロニル |
商品名 | レザージェル |
価格 | ¥2,860(税込) |
容量 | 230ml |
対象素材 | スムースレザー・起毛皮革(スウェード、ヌバック、ベロア) |
主な成分 | フッ化炭素樹脂・オイル・有機溶剤 |
ヌバックローション
メーカー | コロニル |
商品名 | ヌバック+テキスタイルボトル |
価格 | ¥1,430(税込) |
容量 | 100ml |
対象素材 | 起毛皮革(スウェード、ヌバック、ベロア)・テキスタイル |
主な成分 | フッ化炭素樹脂・プロパノール |
レザーワックス
メーカー | コロニル |
商品名 | アクティブ レザーワックス |
価格 | ¥1,320(税込) |
容量 | 75ml |
対象素材 | スムースレザー・オイルレザー・オイルヌバック |
主な成分 | オリーブオイル・ワックス |
1909シュプリームクリーム
メーカー | コロニル |
商品名 | 1909シュプリームクリームデラックス |
価格 | ¥3,300(税込) |
容量 | 100ml |
対象素材 | ・スムースレザー(ツヤあり) ・コードバン ・ブラッシュレザー(特殊研磨加工された皮革)にも効果的 |
主な成分 | シーダーウッドオイル・ラノリン・フッ化炭素樹脂※有機溶剤不使用 |
ナノクリーム
メーカー | コロニル |
商品名 | 防水クリーム ナノ クリーム |
価格 | ¥1,265(税込) |
容量 | 50ml |
対象 | 革製登山靴全般 |
主な特徴 | ナノテクノロジーに基づき開発された防水・保革クリーム |
馬毛ブラシ
メーカー | コロニル |
商品名 | 馬毛ブラシ |
価格 | ¥2,420(税込) |
対象素材 | スムースレザー・起毛皮革(スウェード、ヌバック、ベロア)・テキスタイル・防水透湿素材 |
主な成分 | 馬毛・木材 |
ペネトレィトブラシ
メーカー | M.モゥブレィ |
商品名 | ペネトレィトブラシ |
価格 | ¥440(税込) |
材質 | 豚毛 |
対象素材 | スムースレザー |
サイズ | 7cm |
クリーニング用海綿スポンジ
メーカー | コロニル |
商品名 | スポンジ |
価格 | ¥660(税込) |
対象製品 | 靴 |
サイズ | 9.0cm(H)×7.0cm(W)×3.0cm(D) |
主な成分 | ポリウレタン |
たくさんあるけど最初に揃えておくと安心かもしれませんね。
自分でお手入れか~、なんだかワクワクしてきました!
高価なヌバックレザー登山靴を良い状態のまま保つためには必要な品々ですよ!
コロニル(Collonil)とは?
ドイツの老舗レザーケアブランド。
1909年の創業以来、欧州をはじめ世界約100カ国以上で愛用されているレザーケアのトップブランド。ドイツで開発・生産されている同ブランドの商品は、ケミカルを極力排した成分構成で製造され、機能性や品質においても世界中で高評価を受けている。
ワックス仕上げ手順をわかりやすく解説!
それでは実際に登山靴のWAX加工していきましょう。工程は以下の9つ。
革製登山靴のワックス加工
①レザージェル
②防水ローション(◉1回目)
③レザーワックス(〃)
④防水ローション(◉2回目)
⑤レザーワックス(〃)
⑥防水ローション(◉3回目)
⑦レザーワックス(〃)
⑧シュプリームクリーム
⑨ナノクリーム
あらっ、意外にカンタンそう。
そうなんですよ、やま子さんもできますよ!
カッコ書きにもあるように、全体として3度「塗っては乾かして」の作業を繰り返します。
ここからは、各工程別に注意点を交えてどなたでもできるよう、わかりやすく解説していきます。
ワックス加工1回目
工程①:まずは紐を外した登山靴全体にレザージェルを塗布(使用量は2プッシュ程度)。※塗布前に登山靴全体を水で「これでもか」と言うぐらい濡らす。スポンジを使うとグッド。塗布後ブラシでなじませる。
工程②:防水ローションを全体に塗布。
工程③:ワックスを全体に塗布(使用量は2~3センチ程度)。※水分を与えながらWAXを全体に伸ばす。またまた、塗布後ブラシでなじませる。たまに掌や指で伸ばすように塗る(体温でWAXが程よく溶け靴に馴染む)
[4日~1週間放置]
ワックス加工2回目
工程④:工程②と同じ。※塗布前の水濡らしを忘れずに!
工程⑤:工程③と同じ。少しずつ表面がツヤツヤしてきました!
[4日~1週間放置]
ワックス加工3回目
工程⑥:工程②と同じ。※くれぐれも塗布前の水濡らしを忘れずに!
工程⑦:工程③と同じ。
[4日~1週間放置]
工程⑧:この時点で表面の仕上がりはかなりツヤツヤ。さらにシュプリームクリームで追いツヤを。ペネトレィトブラシで薄く塗り拡げる。金具部分の細かなところも丁寧に。塗布後ブラシでブラッシング。
[1日~2日放置]
工程9:ナノクリームで最後に防水加工。塗布後ブラシでブラッシング。
以上でオイル加工は完成です。ここまで本当にお疲れ様でした。
ここまで丁寧に加工を施していたら、なんだか愛着が湧いてきましたわ!世界に1つだけ、私だけのヌバックレザー登山靴に生まれかわりました。
「愛着が湧く」なんて、すばらしい表現ですね。
登山はときに命がけ。大事な足元を守ってくれる登山靴に対して、愛情を持って接するのはステキなことです。
防水スプレーの選び方をまとめた記事も合わせて読んでみてください。記事中にはおすすめの防水スプレーも紹介していますよ。ご参考までに。
まとめ
今日のおさらい
・登山靴を長く使用したいならワックス加工(オイル加工)は必須
・ヌバックレザーのオイル仕上げに必要なモノを紹介
・ワックス加工の手順をわかりやすく解説
革にオイルを塗らないほうがオシャレだったり、革特有の、見た目問題もありながら、登山靴はやはり「よい状態」を保ったまま長く使えるのが一番。
以上の理由に鑑み、本格的な登山靴であるヌバックレザーの登山靴は購入時でのワックス仕上げが最適解と判断しました。
ヌバックレザー登山靴を購入した人、そして、これから購入予定の人も、ぜひ今日の記事を参考にしてみてください。あなただけの登山靴をつくりましょう!
- てくてくの人登山・ハイキングが大好きです。約8年間、月1〜2回のペースで、夏も冬も山に遊びに行っています。そんな自然の中で経験した登山を楽しんだり、ちょっと知ってよかったと思える情報をゆるりとお届けしています。