登山用リュックの選び方・背負い方!容量別のおすすめリュックも紹介

登山用リュックの選び方・背負い方!容量別のおすすめリュックも紹介

登山用リュックは、最初に手に入れたい基本の道具。

自分の体にあったものを選べば、重い荷物でも楽に感じられる。荷物を長時間も背負いながら歩く登山にとって、とても重要な道具です。

ただ、登山用リュックはたくさんのメーカーから販売され、種類も豊富です。はじめて登山用リュックを購入を検討している初心者にとって、どれを選べば良いか迷ってしまいます。
そこで、今回、登山用リュックの選び方・背負い方の基本的なノウハウをまとめました。リュックの容量・種類・試着時の見るべきポイント、正しい背負い方の手順、そして、最後に容量別のおすすめリュックも紹介します。

登山用リュックは、山行計画によって選び方も異なる道具です。購入する際は、目的を明確にして自分に合ったリュックを見つけていきましょう。

登山用リュック・バックパックの容量と用途

バックパックの大きさは、運ぶ荷物の量次第で決まります。日帰りハイク、テントを背負った縦走、はたまたベースキャンプ設営なのか、用途が決まると必要なリュックの大きさが明らかになり、選択肢も絞られてきます。

そして、バックパックの大きさは、L(リットル)で表します。10×10×10cmの立方体が1Lなので、それを基準にするとイメージしやすいかと思います。
極小はわずか5L程度で、大きなものでは120Lを超えるなど、ひと口にバックパックといっても、大きさには相当な幅があります。また同じ容量でも、メーカーによってかなりの差があるため、実際の大きさはお店で確認したほうがよいです。

初めての日帰りハイクなら、普段のデイパックでも足りるかもしれないないので、購入は実際に歩いてみてからでも遅くはありません。ただ、登山用のリュックは、多くの荷物を収納したまま長時間背負っても体の負担を減らすように設計されているため、山歩きが好きになったら、本格的に登山用のリュックを購入しましょう。

最初のひとつは、日帰りでも小屋泊まりでも使える、容量が20〜30Lぐらいの一般登山用のリュックがおすすめです。

容量:10〜20L

10〜20Lのリュック・バックパック
用途日帰り
特徴必要十分なシンプルな作り。カラー豊富で街でも使えます。

いわゆるデイパックのサイズです。ショルダーハーネスは薄く、ウエストハーネスにいたっては省略されていることもあります。日帰りの山歩きならば荷物の量は多くないので、この大きさで問題ないです。

容量:20〜35L

20〜35Lのリュック・バックパック
用途日帰り〜夏山の小屋泊(1泊〜2泊)
特徴種類が多く、選びやすい。使いやすいディテール。

荷物が少ない暖かい時期の1〜2泊の山小屋泊山行には充分。雨具、飲み物、行動食、弁当、地図、ヘッドランプ、防寒具など山行に必要な道具が入るリュックのサイズです。
ポケット、ウエストベルト、背面などの機能があり使い勝手が良い。モデルのバリエーションも豊富で、とても人気が高いサイズ。

容量:35〜50L

35〜50Lのリュック・バックパック
用途夏山のテント泊(1泊〜2泊)、寒い時期の小屋泊
特徴強度にも充分配慮。テント泊まで応用範囲が広い。

防寒着などで荷物が増える春や秋は、小屋に泊まる予定でもこれくらいの容量があると安心です。標高の高い山の山行でも、朝晩は冷えるため防寒着は必須。自炊をするなら、食材やストーブ、クッカーなどの調理器具も必要になり、荷物が増えます。
10〜15kg程度の荷物を快適に背負え、極力荷物を減らしていけば、テント泊にも対応できる。

容量:50〜80L

50〜80Lのリュック・バックパック
用途数泊のテント泊(2泊以上の長期山行)、ロングトレイル
特徴頑丈で破壊しにくい。背面やハーネスにさまざまな工夫。

数泊のテント泊となると、極端に荷物が増えます。荷物が20kgを超えることもあるので、本体の生地は丈夫なものを使い、ハーネスは荷重を分散して体に負荷が少ないモデルを選びたい。
最初のテント泊は、パッキングに不慣れでも長期の山行でも対応できる60Lのモデルがおすすめ。最近は、軽量・コンパクト化が進んで40Lのモデルでもテント泊は可能だが、容量に余裕があった方が安心です。

容量:100L以上

100L以上のリュック・バックパック
用途大量の装備でベースキャンプ作り。超ロングトレイル(補給なし)
特徴シンプルなデザイン

一般的にはあまり使う機会はないが、長期遠征で大量の道具や食料を運ぶときには活躍するサイズです。無駄を省いた構造でバックパック自体を軽量化し、総重量できるかぎり軽くしてあります。

目的に特化したリュック・バックパック

容量以外にもバックパックは目的に応じて進化しています。代表的なタイプが、トレイルランニング、アルパインクライミング、バックカントリーの3種類あります。
ポケットなどの装備が充実していて使いやすい一般登山を想定したモデルよりも、どれも山岳スポーツでのアクティビティに特化しています。細かい使い勝手は劣るが、ハードな行動に対応するアイデアが各部のディテールに込められています。

トレイルランニング用

トレイルランニング用のリュック・バックパック

背負って走ることを目的とするため、体からのブレを減らし、ジャマにならないデザイン。給水のためのハイドレーションを装備しているのも一般的です。

  • カラダにフィットしてブレが少ない
  • 通気性が良い背面構造
  • ハイドレーション装備

アルパインクライミング用

アルパインクライミング用のリュック・バックパック

安全を考え、岩場でバックパックが引っかかりにくいシンプルな形。素材も同様に、岩との擦れに耐えうる強靭なナイロンを使用しています。不要時にはハーネスと共用できるようにウエストベルトは取り外せるものも多い。

  • シンプルなデザイン
  • パッドが薄め
  • ピッケルホルダーやギアループを装備

バックカントリー用

バックカントリー用のリュック・バックパック

雪崩に巻き込まれた際に呼吸を確保する「アバラング」を内蔵したモデルも。背面が開き、スキーやスノーボードを取り付けたままでも、雪を気にしないで荷物を取り出せる構造など工夫がたっくさんあります。

  • スキーやスノーボードの取り付け可能
  • 背面アクセス
  • スノーセーフティ用のポケットを装備

リュック・バックパックの主要名称とパーツ

リュック・バックパックの主要名称とパーツ

登山で使用するリュック・バックパックには、手の込んださまざまなパーツが使われています。それぞれに役割を持ち、快適に荷物を背負う手助けをしてくれます。

大型になればなるほど、バックパックには多様なパーツがいくつも付属しています。大量の重い荷物を効率よくコンパクトに保ち、落としたくないものは確実にホールドしつつ、たびたび使うものはラクに取り出せるようにと、相反する収納機能を同時に実現するためです。
各種ハーネスはそんなバックパックを体と一体化させつつ、体への負担を可能な限り少なくするようにデザインされています。

バックパックの主要部分に使われる生地のほとんどは、強靭なナイロンやポリエステル。裏にはコーティングを施し、防水性を高めています。見えない部分にも工夫があり、大容量バックパックの内部には金属などの弾力性のあるフレームが入っている。快適に背負えるように背中のラインに沿わせる効果を持つと同時にバックパックの形を整える骨組みとなっています。

リッド(雨蓋)

荷物を入れるメイン部分の蓋となる。ストラップを引くと上から荷物を圧迫し、バックパックを小さくする。多くは大きなポケットになっており、こまめに取り出すものを収納できる。

トップベルト

バックパックの前後にわたって取り付けられ、これを締め付けると内部の荷物がしっかりとホールドされ、圧縮される。脱いだウェアなどを挟むこともできる。

バックル

ストラップ同士を連結したり、長さを調節したりするパーツ。いくつかの種類があり、チェストハーネスに付けられたものには、ホイッスルの機能を有したものも

ピッケルホルダー

下部ループを描くストラップは、ピッケル のヘッドに巻き、固定するためのもの。ピッケル のシャフトも上部のホルダーで留め、バックパックからの落下を防止する。

コンプレッションベルト

本体に付けられたストラップ。荷物が少ないときはパッキングしたあとにキツく絞り、バックパックを小さくする。テントのポールやマットの取り付けにも使える

トップポケット

リッドを立体化してもの入れしたポケットは、現代バックパックの標準的システム。取り外すと、ハーネス付きの立派なウエストパックになる便利なものを増えている

トップスタビライザー

両端がショルダーハーネスと本体に結合し、これを引くことでバックパックをより体に近づける機能がある。容量の小さいバックパックでは省略されていることも多い

ショルダーハーネス

肩から脇へと周り、バックパックを背中に固定する。現在の大型バックパックでは、肩にかかる荷物の重量は意外と少ないが、厚みがあって太めのほうが体に優しい

チェストハーネス

左右のショルダーハーネスを結ぶ、比較的細いハーネス。適度にテンションをかけることで行動中にバックパックと体がズレることを補正する。なで肩の人にはとくに有効です。

背面パッド

バックパックが背中にフィットするのを助け、荷物の重さを背中全体に分散し、背負い心地を向上させる。柔らかいパッド以外にも、メッシュやパネルタイプもある。

サイドポケット

テントのポールといった本体内に収納しにくいもの、またはすぐに取り出したいボトルなどを入れる。最近のものはファスナーで開け閉めができるタイプが増えている。

ヒップ(ウエスト)ハーネス

荷重の大部分を受け止め、体の重心に近い腰骨付近に分散。この良し悪しがバックパックの要です。背面パッドとともに、モダンなバックパックの最重要部分となっている。

リュック・バックパックの選び方

リュック・バックパックを選ぶ際に、絶対に犯してはならないミスは、自分の体に合わないサイズを買ってしまうことです。
背面長とヒップハーネスの大きさによって2〜3のサイズ展開が行われているものが多く、自分の体に合わないものはフィットせず、快適に背負うことはできません。

荷物を肩から腰へと分散し、体の負担を減らすための機能が多数搭載されています。この機能は荷物が重くなる大型モデルなればなるほど重要になります。
リュックのサイズがあってなければ、せっかくの機能も十分に発揮されないので要注意です。

実際に店舗で試着して、背負い心地の良さと体へのフィット感のチェックし、納得いくまで比べて選びたい。

用途に合った容量

用途に合った容量

最初にも紹介しましたが、バックパックに収める荷物は、宿泊するのかしないのか、宿泊するなら小屋なのかテントなのかで、大きく違ってきます。
さらに季節によっても荷物の量は変化し、雪山へ踏み入ることまで考えると、防寒着のためにカサが増し、保温ボトルやサングラスといった、さまざまな小物もプラスされる。

一方、不必要な道具を徹底的に持たず、コンパクトなギアばかりを集めれば、予想以上に小さなバックパックで済ませることもできます。自分の好きな山歩きのスタイルに合わせて適切な容量を選びたい。いくつかのバックパックを容量違いで揃えるとベストです。

ただし、複数のバックパックを買うには費用がかかる。ならば、余裕のある大きめのサイズを選んでおきたい。コンプレッションベルトで引き締めれば、バックパックは薄く細くなり、ある程度は大が小を兼ねるからだ。

最初のひとつは、余裕のある大きめのサイズを選んでおくのがおすすめ。小型でもマットやテントなどを外部に付けて乗り切るという方法もあるが、木の枝や岩に引っかかりやすくなり、事故の原因になるため、あまりオススメできません。
ハーネスの構造も小型は華奢になるため、重い荷物だと体への負担も増えていきます。

体に合うサイズ

体に合うサイズ

大型モデルを中心に、バックパックにはいくつかのサイズ展開がなされています。「S〜L」「1〜3」などというサイズ展開のほか「W」という女性用を示す表記が一般的です。
その違いは、「背面の長さ」と「ヒップハーネスの大きさ」が中心です。正しいサイズを買わなければ、各部の微調整をいくら行っても、体には合いません。

自分の背面長の計り方

自分の背面の長さは自宅でも測れます。目安としては、顎を引いたときに首の裏で盛り上がるところ(第七頸椎)から腰骨の末端までが、背面の長さなります。
しかし、正確な自分の背面長を知りたければ、アウトドアショップに行き、専用のメジャーで計ってもらう方が確実です。同時に自分に適するバックパックのサイズも判断してもらえ、間違った買い物をする心配がなくなるはず。

女性用モデルとは

バックパックには女性用モデルも用意されています。その特徴はハーネスにあり、女性の体にフィットしやすい形状とフォルムになっています。
男性の体よりも華奢な女性の体型に合わせ、細身のものが多い。ショルダーハーネスは男性用モデルよりも曲線を大きく描き、胸に干渉しないようになっています。ヒップハーネスも男性よりも丸みを帯びた体に合うシルエットです。
これまでに男性モデルやユニセックスモデルを背負っていて調子がよくない場合、女性モデルを試してみるのも良いかと思います。

背中をフィットさせるショルダーハーネス

背中をフィットさせるショルダーハーネス

ショルダーハーネスは、バックパックを肩から背中にフィットさせるとても大切なパーツです。
一般的な形状は、ハーネスの上のストラップを引くと、バックパックが体に寄り、フィット感がアップします。ストラップを引くことで、いったん腰で支えた荷物の重さを、背中と肩にも分散し、全身で荷重を支える効果をもたらす。
肩に負担がかからないように、精密に設計されています。

ショルダーの幅や厚さ、素材が自分に快適かを重視しつつ、背負った状態で、ショルダーの調整量に余裕があるか、腕の動かしやすさを確認しておきたい。

加重を受け止めるヒップハーネス

加重を受け止めるヒップハーネス

大型〜中型バックパックでは、ヒップハーネスの性能がとても重要。バックパックは荷物の重さの大半を腰骨に合わせるこの部分で受け止めるようにデザインされているためです。

荷物の重さの6〜8割はヒップハーネスで支えることになるので、華奢なものでは腰に大きな負担がかかるばかりか、肩や背中にも痛みを起こしてしまう。そのため、可能な限り快適に背負えるように、体に引き付けられるフィット感のあるヒップハーネスが付いたモデルを選びたい。

お店で試着する際は、ヒップハーネスを的確な位置に合わせて試すよう注意しておきたい。

背面パッドの違い

背面パッドの違い

体とダイレクトに接する背面部分は、バックパック選びの際の大きなポイントになります。パッドタイプ、パネルタイプ、メッシュタイプで大きく3種類があります。

パッドタイプは誰の体にも合いやすい一番ポピュラーな背面構造です。弾力のあるパッドで背中全体に荷物の重さを分散してくれます。
パネルタイプは、一見では平面的だが、背中の筋肉の形に合う微妙な凹凸がつけられているため、フィットすればパッド以上の背負い心地です。
メッシュタイプは、背中に当たる部分に風が通る構造。パッドパネルほど荷重を分散できないが、夏でも涼しい。

雨蓋・トップリッドの構造

雨蓋・トップリッドの構造

雨蓋ともいわれるトップリッドはバックパック本体のフタのような役割を果たします。
雨が内部に侵入するのを防ぐ効果も大きく、この形状は使い勝手を大きく左右します。また、ほとんどの雨蓋は、大型ポケットを兼ねており、使いやすいデザインんであれば、行動中に必要なモノを入れるのに重宝します。

雨蓋に作りは多様で、バックパック本体から独立したタイプから、本体から生地が延び雨蓋と一体化したタイプもあります。雨蓋を省略し、上部の生地を丸めて留めるだけのタイプもあり、少し不便だが軽量化につながります。

さまざまに異なる表面素材

さまざまに異なる表面素材

バックパックの耐久性と防水性に直結するのが、表面に使われている素材です。
山岳用に使われるのは、強靭でいて軽量な化学繊維が中心。なかでも格子状のリップストップ加工を施した生地は、例え一部に穴が空いても、それ以上は広がりにくい。

強靭なコーデュラナイロンは、現代のバックパックの中心となる素材。手荒に扱っても破れにくいです。他にも、ナイロン素材の裏面にポリウレタンのコーティングを施したもの、コットンとポリエステルを混紡した素材、目の細かなリップストップ加工の生地など、さまざまな異なる素材が使用されています。

荷物を入れる仕組み(2気室・1気室)

荷物を入れる仕組み(2気室・1気室)

バックパックのメイン収納部はかなり大きいので、これを上下に仕切ったのが2気室のバックパックです。
大型のバックパックには2気室になっているものが多く、荷物の仕分けがしやすく、下部に入れたものもすぐに探せます。テントや寝袋といった大きめ荷物であっても取り出しやすい。

対して、分割していないシンプルなものが1気室。1度収納すると奥のものは取り出しにくくなってしまうが、表面にファスナーがないので大雨でも浸水を防止しやすいのが利点です。

しかし、パッキングは上部から順に詰めないとすき間が空きやすく、重量バランスや形が悪くなってしまいます。フロントやボトムの開口部は、主に取り出し用として使用するのが良い。

他にも、上部のコードで絞りその上を雨蓋で覆うトップローディング式と巻いて留めるロールトップ式など、上部からの内部へのアクセスの違いもあったりします。大半のバックパックがトップローディング式を採用しています。

上部からの内部へのアクセスには、大半のバックパックがコードで絞り、その上を雨蓋で覆うトップローディング式を採用しています。また、最近では巻いて留めるロールトップ式も増えているが、
荷物を圧縮して詰めるのにあまり向かないが、雨に強く、次第に人気が高まってきている。

ハイドレーションシステム

ハイドレーションシステム

行動中でもチューブを通して水分補給ができるハイドレーションシステムに対応したバックパックのモデルもあります。
内部の背中側にハイドレーションパックの水の流れを妨げない専門のポケットやフックを取り付けたり、本体にチューブを通すための小さなホールを設けて使いやすく工夫したものが一般的になってきています。延ばしたチューブはショルダーハーネスのリングなどを利用して口近くに固定すれば、いつでも水分補給が可能です。

工夫のあるディテール

工夫のあるディテール

バックパックにはレインカバーが内臓されていたり、ポケットが付属していたりと、メーカーやモデルによって、さまざまな工夫があります。
ウエストのポケットは小物を入れるのに有用。チェストハーネスのバックルがホイッスルになったモデルは、緊急時に助けを呼べる。雨蓋を外すとウエストバックとして使えるタイプもあり、下山後の風呂や買い物といったときに便利です。

しかし、その分だけパーツが増え、重要がかさんでくる。ディテールの工夫はそれぞれのバックパックの特徴でもあるが、自分にとって本当に必要な機能を検討し、できるだけシンプルなモデルを選びたい。

登山用リュック・バックパックの背負い方と体への正しい合わせ方

バックパックを背負っているイメージ

バックパックのフィッティングには正しい順番があります。適当に合わせただけでは全体のバランスが崩れ、優れたバックパックでも真価を発揮しません。
その手順は、ヒップハーネス、ショルダーハーネス、再びヒップハーネス、最後にチェストハーネスという順番です。ストラップを引く際には、左右の手を同時に動かして均一な圧力がかかるように注意しながら、フィッティングしていく。

1 ヒップハーネス(ウエストベルト)を合わせる

最初はすべてのハーネスを緩めてから、ヒップハーネスの真ん中が腰骨の上に位置する場所でストラップを引き、腰にぐるりと合わせる。

2 ショルダーハーネス下部を調整する

次に、ショルダーハーネス下部のストラップを引いて調整。肩から脇にかけてフィットさせる。荷物を背中に引き寄せ、荷重を肩に乗せるようにする。引きすぎると肩に負担がかかるので適度に調整する。

3 トップストラップを調節する

ショルダーハーネス上部にあるトップストラップを引く。後方に重心がかかっていたバックパックが体に近づくように、さらにフィットさせる。引きすぎるとショルダーハーネスが浮いてしまうので注意が必要です。

4 再度ヒップハーネスを締める

ヒップハーネスの再度のストラップを引き、バックパックが左右にブレないようにフィットさせる。左右の引き具合のバランスに注意が必要です。

5 最後にチェストストラップを引く

ウエストとショルダーが決まったら、チェストストラップを引き、ショルダーハーネスの位置を安定させる。チェストストラップの位置は鎖骨の5cmほど、脇の下と同じくらいの高さに合わせると苦しくない。

容量(サイズ)別のおすすめ登山用リュック

日帰り向き(容量:約20〜30L)の登山用リュック

カリマー / ユーティリティ25のイメージ

カリマー ユーティリティ25¥9,800(税抜)

カラーブラック、ベージュ、シーブルー、テラ
容量25L
重量650g

長方形の簡素できれなルックス

縦に付けられたファスナー以外には目を引くディテールがないフロントに対し、背面にはステッチで細かく分けられたパッドがついている。その中央には隙間を空けて空気を通し、蒸し暑い夏にも対応。上部は大きく開き、荷室へのアクセスはとても簡単だ。

公式・販売サイトで詳細を見る

他の記事に、日帰り向き(容量:約20〜30L)のおすすめ登山用リュックをまとめてあります。他の商品も確認したい場合、こちらの記事と合わせて参考にしてみてください。

山小屋泊向き(容量:約30〜49L)の登山用リュック

ザ・ノース・フェイス / テルス45のイメージ

ザ・ノース・フェイス テルス45¥23,000(税抜)

カラーブラック、ハイリスクレッド、ゴールデンロッド、ターキッシュブルー
容量47L(M)、48L(L)
重量1,490g(M)、1,560g(L)

定番故に完成された形を継承

人気モデルが細かいディティールを磨き上げて進化した。より軽量な素材を使用し、快適な背負い心地を追求した背面構造と、細部の使いやすさなどを見直し、デザインもよりソリッドな雰囲気に。一見代わり映えしないように見えるが、それだけ完成された形といえる。

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他の記事に、山小屋泊向き(容量:約30〜49L)のおすすめ登山用リュックをまとめてあります。他の商品も確認したい場合、こちらの記事と合わせて参考にしてみてください。

テント泊向き(容量:約50L〜)の登山用リュック

オスプレー / ジーニス75のイメージ

オスプレー ジーニス75¥35,000(税抜)

カラーテクタイトグレー、テクタイトグレー
容量75L
重量2,470g

1週間以上の長距離縦走に

フロントやサイドの大容量ポケットが使いやすく、最上部のリッド(雨蓋)は簡易的なデイパックに変身するというお得感が高いモデル。各部のハーネスは重み幅も充分で、1週間以上の重い食材を加えたテント泊装備にも対応するほど、背面の通気性もよい。

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他の記事に、テント泊向き(容量:約50L〜)のおすすめ登山用リュックをまとめてあります。他の商品も確認したい場合、こちらの記事と合わせて参考にしてみてください。

おまけ:雨対策用の登山道具!登山用リュックと同時に購入しておく必須アイテム

おまけで、登山用リュックといっしょに購入しておくと必須アイテムを紹介しておきます。

基本的に、登山用のリュックは防水ではないので、雨対策の道具をいっしょに購入しておく必要があります。 雨が降り始めたら、リュックが濡れてしまい、ウエアなどの中身が濡れてしまったり、リュック自体が重たくなってしまいます。少しでも快適な登山にするため、雨対策は必須になります。

最も基本的な雨対策は、外側をリュックカバーで覆うことで、付属してあるリュックも多いです。もうひとつは、防水のパックライナーで中の荷物を丸ごと覆う方法があります。

リュックカバー

ザックカバー

最も基本的な方法。外側を覆うため、濡れによってリュック自体が重くなるのも抑える。

パックライナー(防水袋)

パックライナー

内部に防水の大きな袋を入れて、その中に荷物をしまう。雨が降ってから慌てる必要がなくなる。

プロフィール画像

てくてくの人
登山・ハイキングが大好きです。約8年間、月1〜2回のペースで、夏も冬も山に遊びに行っています。そんな自然の中で経験した登山を楽しんだり、ちょっと知ってよかったと思える情報をゆるりとお届けしています。