登山用シュラフ・寝袋の種類|ダウンは軽量で保温性抜群
まず、寝袋は中綿によって大きく分けることができます。 保温材にグースやダックのダウン(羽毛)と化学繊維の2種類です。中綿のタイプによって特長が異なるので、自分の山歩きの行程に応じて決めていくといいでしょう。ダウンタイプ
軽量・コンパクト。保温性が高い。
ダウンは保温材にした製品は、優れた保温力を発揮するとともに、とてもコンパクトに収納できるのがメリット。一方、濡れや湿気でロフトが失われ、保温力が低下するデメリットもあります。化学繊維(化繊)タイプ
濡れても乾きやすい。価格が安い。
化繊はダウンに比べ、重たく、収納サイズが大きくなってしまうが、濡れても保温性が落ちにくく、リーズナブルなのが特徴。湿気や濡れへの強さから、縦走や沢登りなどではとても頼りになります。登山用シュラフ・寝袋の選び方
シュラフ・寝袋の種類(ダウンタイプ、化繊タイプ)を把握したら、さらに、自分に合ったシュラフ・寝袋を選んでいきましょう。季節に合わせて”対応温度”で選ぶ
シュラフ・寝袋を選ぶ時に重要なポイントは、寝袋に表示されている使用温度帯です。「コンフォート(Comfort)」「リミット(Limit)」「エクストリーム(Extreme)」の3つの温度表記がされているので、リミット(Limit)の下限温度を目安に考えます。 自分が行こうとしている時期や場所で、一番寒い季節の気温を想定して購入するのがおすすめです。 初めて寝袋を購入するなら、快適に睡眠できる下限温度が0℃前後まで対応でいけるものを目安にすると良いです。これなら、アルプスや八ヶ岳などで3シーズンで幅広く使用可能できます。 寒がりな人はさらに低い温度まで対応できるものを選択するとよいでしょう。- 夏用:使用限界温度(リミット)が5℃~10℃前後
- 3シーズン用:使用限界温度(リミット)が-5℃~5℃前後
- 冬用:使用限界温度(リミット)が-5℃以下
用途を考えて”中綿の種類”を選ぶ(ダウン・化繊)
さきほど説明しましたが、寝袋の中綿は、ダウンと化学繊維(化繊)の2種類に分けられます。それぞれに特徴があります。自分が行きたい山、目的に合ったものを選ぶと良いでしょう。 ダウンは、保温性と収納性が高いが、濡れや湿気によって保温力が低下するデメリットもあります。と言っても、テント内での使用では雨や結露で濡れることはないので、一般的にダウンタイプの寝袋がおすすめです。 化学繊維(化繊)は、リーズナブルだが、ダウンに比べると保温性や収納性が少し劣ります。ただ、濡れや湿気によって保温力が低下することがありません。低山や夏山、連泊や沢登りなどの水濡れのリスクのある山行の場合はおすすめです。“重さ”と”収納性”で選ぶ!なるべく軽いものを
寝袋は軽くて収納性の高いものを選ぶのが大切です。しかし、単に、中綿の少なくコンパクトなものを選んでしまうと、重量や収納性は高まりますが、保温性が低下します。逆に、中綿が多ければその分重くなり収納性が下がりますが、中綿の表面積が増えるため保温性が高くなります。 そのため、”重さと収納性”を考える際、保温性のバランスも考慮する必要があります。 そこで、収納性と保温性を考える際に、寝袋に書かれているフィルパワー(FP)という数値を確認してみると比較しやすくなります。これは、ロフト(かさ)の性能を示す数値で、高ければ高いほど、ふくらみが良くて、あったかいです。 同じ重量の寝袋であれば、フィルパワー(FP)が高い寝袋の方が保温性が高くなります。一般的に、700以上のフィルパワー(FP)もあれば、高品質と言えます。 ここでは、シュラフ・寝袋の選ぶポイントを簡単に書きましたが、以下の記事でさらに詳しくまとめてあります。どの商品にしていいのか悩んでいる方は、合わせて参考してみてください。3シーズン対応|登山におすすめのダウンシュラフ・寝袋
モンベル / ダウンハガー900 #3
¥48,000(税抜)
適応温度目安 | 3℃ |
---|---|
適応身長 | 〜183cm |
重量 | 517g |
収納サイズ | 直径12×24cm |
フラッグシップモデルがリニューアル
900FPの超高品質ダウンを封入、究極の保温性と軽量性を併せもち、快適性も極めたフラッグシップモデル。夏の高山から冬の低山キャンプまで一年を通して使えるトータルバランスに優れ、スーパースパイラルストレッチシステムで高い伸縮性も健在モンベル / ダウンハガー800Women’s #2
¥31,000(税抜)
適応温度目安 | 0℃ |
---|---|
適応身長 | 〜173cm(レギュラー) |
重量 | 748g |
収納サイズ | 直径14×29cm |
女性のための配慮を詰め込んだ
寒いのが苦手な女性が、快適な睡眠をとれるように設計されたスリーピングバッグ。レギュラーモデルよりも全長を10cm短くして、そのぶんのダウンを足元に封入してある。秋から冬期の雪山登山まで幅広くしようできる汎用性の高いモデル。800FPダウンを使用ナンガ / ミニマリズム250
¥55,800(税抜)
適応温度目安 | 0℃ |
---|---|
適応身長 | 〜180cm(レギュラー) |
重量 | 415g |
収納サイズ | 直径13×25cm |
国産の誇りをもつダウンの専門メーカー
「より小さく、より遠くへ」をコンセプトに開発。最高級の930FPシルバーグースダウンを使用し、極薄ながら高強度のシェルと高フィルパワーのダウンを使用することで、いままでにないコンパクト性を実現。シンプルにすることで圧倒的な軽さも両立させているホグロフス / CETUS-10
¥64,000(税抜)
適応温度目安 | -4℃ |
---|---|
適応身長 | 〜183cm(レギュラー) |
重量 | 1,230g |
収納サイズ | 直径23×30cm |
デザインの基本は人間工学
700FPダウンを使用。フードやフットボックスをはじめ、形状がすべて人間工学に基づいたデザインによって設計されている。睡眠時の動きを妨げないような配慮がなされており、枕用のポケットも装備され睡眠を追求。スマホなどを収納するためのメッシュポケットも装備している。マウンテンハードウェア / ファントムスパーク
¥57,000(税抜)
適応温度目安 | 2℃ |
---|---|
適応身長 | 〜198cm(レギュラー) |
重量 | 629g |
収納サイズ | 直径15×25cm |
軽量で濡れに強く保温力も高い
800FPの撥水ダウンを薄手のシェル素材に封入した軽量なスリーピングバック。濡れに強く、機能的に作り込まれたファスナー裏や顔周りのダウン入りチューブで体温を逃さない。首元には、ヘッドライトなどすぐに使う小物を入れるのに便利なポケットが付くシートゥサミット / スパーク SP Ⅱ レギュラー
¥42,000(税抜)
適応温度目安 | 7℃ |
---|---|
適応身長 | 〜183cm(レギュラー) |
重量 | 464g |
収納サイズ | 2.9L |
快適かつ軽量コンパクトを追求
高い保温性と軽量コンパクトを追求したミニマリストのためのスリーピングバック。850FPのプレミアムグースダウンの保温性とウルトラドライダウンの撥水性、軽量な生地との組み合わせで完成させた。アルパインクライミングやアドベンチャーレースにも最適パタゴニア / 850ダウン・スリーピング・バッグ30℉/-1℃
¥54,000(税抜)
適応温度目安 | 1℃ |
---|---|
適応身長 | 〜183cm(レギュラー) |
重量 | 734g |
収納サイズ | 直径18.5×27cm |
伝説のモデルが現在の技術で復活
いまから45年前、パタゴニア創業者のイヴォン・シュイナードが既存の寝袋の性能にがっかりして作ったという独自のマミー型のスリーピングバックをもとに、これまで蓄積した専門知識を駆使。最高の素材を組み合わせて完成したのがこれだ。850FPダウン使用マウンテンイクイップメント / ファイヤフライ
¥56,000(税抜)
適応温度目安 | 4℃ |
---|---|
適応身長 | 〜185cm(レギュラー) |
重量 | 560g |
収納サイズ | 16×19×25cm |
軽量でありながら十分な保温性
同ブランドのなかでもっとも軽量で効率的なスリーピングバッグ。800FPダウンを使用し、ロフトと保温効果を最大限に引き出す解剖学的に追求したアルパインフィット設計は、アルピニスト、ロングディスタンスハイカー、マウンテンアスリート好みのモデルザ・ノース・フェイス / ブルーカズー
¥48,000(税抜)
適応温度目安 | -9℃ |
---|---|
適応身長 | 〜183cm(レギュラー) |
重量 | 1,106g |
収納サイズ | 直径23×44cm |
進化を続ける同社の定番モデル
700FP撥水ダウンを使用し、3シーズンを通して幅広い用途に活用できる-9℃対応のスリーピングバッグ。頭部、背部、臀部、踵部の圧力が集中する箇所に、潰れにくく熱効率を高める特長をもつ長繊維のクライマシールドプリズムを配置し、底冷えを軽減させた。イスカ / エア500SL
¥31,000(税抜)
適応温度目安 | -6℃ |
---|---|
適応身長 | 〜182cm(レギュラー) |
重量 | 890g |
収納サイズ | 直径16×32cm |
応用範囲の広さと低価格が魅力
高品質の720FPダウンを使用し、春から秋、冬の低山にも対応するもっとも応用範囲の広いモデル。コストパフォーマンスにも優れている。寒さに敏感な足元部分と胸側にはダウンを多めに充填して保温効率を考えた設計で作られた。狭すぎず広すぎない独自の3D構造をもつゼログラム / トゥオルミSUL スリーピングバッグ
¥42,000(税抜)
適応温度目安 | 4℃ |
---|---|
適応身長 | 〜190cm(レギュラー) |
重量 | 425g |
収納サイズ | 直径17×28cm |
フードのないユニークな設計
スリーシーズンモデルにはフード不要という設計思想で、好評完売したトゥオルミULスリーピングバッグのバージョンアップ版。前作より55gの軽量化を実現した。ダブルジップで温度管理もしやすい、900FP撥水ダウンを使用したモデルウエスタンマウンテニアリング / セミライト
¥31,000(税抜)
適応温度目安 | -7℃(ダウンジャケットなどと併用) |
---|---|
適応身長 | なし |
重量 | 370g |
収納サイズ | 直径13×25cm |
ハーフタイプの超軽量シュラフ
極限の重量軽減を追求するアルパインクライマーやウルトラライトハイカーのための超軽量モデル。ダウンジャケットと組み合わせ使うことを想定したハーフバッグタイプ。手持ちのスリーピンバッグへの保温追加。としての使用にもいい。800FPダウンを使用雪山・冬山対応|登山におすすめのダウンシュラフ・寝袋
ナンガ / オーロラ ライト 750DX
¥51,000(税抜)
適応温度目安 | -8℃(下限温度:-16℃) |
---|---|
適応身長 | - |
重量 | 1,200g |
収納サイズ | 直径19×31cm |
スリーピングバッグカバーいらずのオールシーズンモデル
国内精製羽毛を使った品質の高さが定評のある同ブランド。シェルに、多孔質ポリウレタン防水コーティング素材の「オーロラテック」を使用した、冬の一般登山用モデル。モンベル / ダウンハガー800 #0
¥50,000(税抜)
適応温度目安 | -10℃(下限温度:-18℃) |
---|---|
適応身長 | - |
重量 | 1,183g |
収納サイズ | 直径19×38cm |
国内の3,000m級の冬山でも使用可
国内の3,000m級の冬山で使用できる保温性の高いモデル。コンパクトで収納性が高く、ストレッチ性のある素材で抜群の快適性も備えています。雨や結露にも強い|登山におすすめの化繊綿のシュラフ・寝袋
ファイントラック / ポリゴンネスト6×4
¥30,400(税抜)
適応温度目安 | 0℃ |
---|---|
適応身長 | 〜185cm(レギュラー) |
重量 | 630g |
収納サイズ | 直径15.5×29cm |
濡れや湿気への強さは圧倒的
保温素材ファインポリゴンはシート状で水を抱きにくく、ダウンや化繊綿と比べ圧倒的に早く乾くのが特徴。沢登りなどにも最適だ。このポリゴンネスト6×4は全面と背面で縫い目をずらして、セルを分離させているため、コールドスポットが発生しない設計ファイントラック / ポリゴンネスト4×3
¥26,000(税抜)
適応温度目安 | 7℃ |
---|---|
適応身長 | 〜185cm(レギュラー) |
重量 | 450g |
収納サイズ | 直径13×26cm |
ポリゴンネストの夏用モデル
シート状で片寄りが発生せず、水漏れに強く、濡れても保温するファインポリゴンを中綿に採用。フラップごと左右に引くだけで、すばやく開放可能なファスナーや、それをサポートするマグネット式のフラップなど、独自のアイデアも多々盛り込まれているイスカ / アルファライト700X
¥16,000(税抜)
適応温度目安 | -6℃ |
---|---|
適応身長 | 〜182cm(レギュラー) |
重量 | 1,360g |
収納サイズ | 直径19×35cm |
化繊でも軽量コンパクトを追求
「かまぼこ」の断面のように上部にゆとりをもたせた3D構造。無駄なスペースを抑えつつ、内部の適度な余裕が睡眠中の動きをさまたげないよう工夫されている。軽量コンパクトな保温材マイクロライトを使用し、保温効果の高い「瓦ぶき構造」で仕上げたOMM / マウンテンレイド1.6
¥34,500(税抜)
適応温度目安 | 13℃ |
---|---|
適応身長 | 〜183cm(レギュラー) |
重量 | 430g |
収納サイズ | 直径15×22cm |
濡れに対する保温力に優れる化繊綿
雨や湿気で濡れてしまっても93%の暖かさを保つプリマロフトゴールドを中綿に採用。さらに重量430gという驚きの軽さを実現し、多湿で雨の多い日本の気候に適したスリーピングバッグに仕上がってる。軽さを求める、自身の体感温度を把握したマウンテンアスリートにおすすめOMM / マウンテンレイドPA1.0
¥22,500(税抜)
適応温度目安 | なし |
---|---|
適応身長 | なし |
重量 | 235g |
収納サイズ | 直径11×16cm |
多彩な使い方が可能なハーフスリーピングバッグ
濡れても93%の保温力を維持するというプリマロフトゴールドを採用した、適応温度目安17℃のマウンテンレイド1.0を半身にしたモデル。235gという軽さを活かし、ラフに使ってサっと体を休ませたい、行動にスピードを求める人にうってつけマウンテンハードウェア / ハイパーラミナスパーク
¥26,000(税抜)
適応温度目安 | 5℃ |
---|---|
適応身長 | 〜198cm(レギュラー) |
重量 | 737g |
収納サイズ | 直径15×33cm |
独特な設計で保温性を確保
シームレスなシェル素材に途切れなく中綿サーマルQを溶着固定させ、内側の熱をキープする独自の使用で軽さと保温性を両立。ボックスを3つのゾーンに分け、体幹と足元をケアするよう配置した。ハーフレングスのセンタージッパーは出入りしやすく軽さにも寄与スナグパッグ / ソフティー3 SOLSTICE ライトハンド
¥24,000(税抜)
適応温度目安 | 5℃ |
---|---|
適応身長 | 〜200cm(レギュラー) |
重量 | 900g |
収納サイズ | 直径16×16cm |
薄くても保温効果は抜群
独自の保温材ソフティープレミアと、体から出る熱を反射させて暖気を保持することを目的に開発された、通気性の高い特殊メタル繊維リフレクターサームを使用し、他モデルにくらべて薄くコンパクトでありながら、驚くほど高い保温効果を誇るのが最大の特徴おまけ:シュラフ・寝袋と合わせて買うと便利な道具たち
寝袋を圧縮してコンパクトに / コンプレッションバッグ
- シートゥサミット / コンプレッションドライサック
- 寝袋の中にインナーシーツを入れることで保温力を高めることができます。単体でのシュラフの温度と比べて、5.3度高いとされています。また、肌触りや吸湿性の高い素材を使用しているので、寝心地もアップ。
テントで安眠ぐっすり / 枕
- テントで安眠ぐっすり / 枕
- テント泊ではしっかり睡眠をとって、疲れをとりたいもの。そんなとき、熟睡できない人あると快適なのが枕です。エア注入式で超コンパクトになるものや、ポンプ兼用のもの、普通の枕並みにふっくらでぜいたくなものまである。
雨水・結露による濡れからも守る / シュラフ・寝袋カバー
- モンベル / スリーピングバッグカバー
- 寝袋(シュラフ)から汚れを防いだり、雨水・結露による濡れからも守ってくれるため、保温力を高めてくれます。カバーと寝袋との間に空気の層ができ、より温かく感じます。
- てくてくの人登山・ハイキングが大好きです。約8年間、月1〜2回のペースで、夏も冬も山に遊びに行っています。そんな自然の中で経験した登山を楽しんだり、ちょっと知ってよかったと思える情報をゆるりとお届けしています。