テント場は、ロケーションや広さ、標高、設備など場所によって大きく異なります。
普段、日帰りや小屋泊で何度も山に登ると、長い距離を歩ける体力や山で快適に過ごせる知識が身につき、次にテント泊に挑戦しようと思っている人も多いはず。
ただ、最初、どのテント場が良いのか判断が難しいです。
最初は「テント場ってどういうところなんだろう?」「こんな重たい荷物を背負って歩けるかな」などたくさんの不安を感じるもの。
そこで、今回、初心者でも楽しめるテント泊におすすめテント場をまとめてみました。テント場から展望が良く、歩行距離が長いものもあるが登山道や設備や充実しており、体力に自信があれば、初心者でもラクに行ける山となっています。
ぜひ、お役立てください。
初めての登山テント泊!おすすめの山・テント場とは
日帰りや小屋泊と比べて、テント泊の装備は多く、その重い荷物を背負いながら歩くのは、非常に体力が必要になります。
はじめて揃えたテント道具を早く試したい!ワクワクが止まらない気持ちは、とても分かります。ですが、初めてのテント場を選ぶ時は、自分の体力やレベルを把握しつつ、小屋泊の装備で歩ける距離よりも余裕をもって、山計計画を立てていくことが大切です。
普段よりも、「よく整備されている登山道を選ぶ」「登山口までのアクセスが良い」「歩行距離が短い」「テント場が広く幕数が多い」「水場がきちんと確保できる」などのポイントを押さえて、選んでいきましょう。
登山口までのアクセスが良い
テント場に、お昼過ぎぐらいには到着できるように山行計画をするのがベスト。特に、テント泊になると、コースタイムより遅くなる可能性があります。そのため、登山口までのアクセスが良く早めに出発できる場所を選びたい。時間に余裕のスケジュールを作成するようにしましょう。
テント場までの歩行距離が短い
最初はあまり無理をせず、安全かつ労力が少ないテント場を選ぶと良いです。まだ、テント泊装備の重たい荷物に慣れていない人は、歩行距離の短い負荷の少ない場所から挑戦していくと良い。登山口に近い場所や山の中腹にある場所がおすすめです。
テント場が広くよく整備されている
はじめは、テント場が広くよく整備されている場所を選びましょう。繁忙期や連休などの混雑する時期は、テントが張れない可能性があるため、幕営数の少ないテント場は注意が必要です。
また、水場やトイレなど設備が充実している場所は、ストレスなく快適に過ごせます。
ここでは、テント泊の基礎知識を簡単に書きましたが、以下の記事でも詳しくまとめてあります。テント泊に不安のあるビギナーの方は、合わせて参考にしてみてください。
“関東”近郊のおすすめの山・テント場
雲取山荘キャンプ場(雲取山)
期間 | 通年 |
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受付 | 雲取山荘 |
料金 | 1張500円 |
幕数 | 50張 |
水場 | あり |
トイレ | あり |
電波状況 | ドコモ・auは場所によりつながる |
テント場のすぐ先にある雲取山荘で宿泊手続きする。水場、トイレは山荘と共用で、山荘では飲み物などの販売も。サイトは樹林に囲まれて展望はないが、風雨の影響を受けにくい。秋の週末など混雑することがあるので、早めに到着しよう。
秩父・多摩・南関東 / 雲取山(くもとりやま)
コース | 三峯神社→(1時間35分)→地蔵峠→(3時間15分)→雲取山荘・テント場→(30分)→雲取山→(1時間15分)→七ッ石山→(1時間55分)→鷹ノ巣山→(1時間30分)→六ッ石山分岐→(3時間10分)→奥多摩駅 |
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日程 | 1泊2日 |
歩行時間 | 13時間10分 |
歩行距離 | 29km |
レベル |
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高低差 | 1,670m |
周辺の山 | 雲取山(2,017m) |
登山口までのアクセス方法
公共交通機関利用
- 行き:
- 池袋駅→(西武池袋線・秩父線)→西武秩父駅→(西武観光バス 1時間15分)→三峯神社
- 帰り:
- 奥多摩駅→(JR青梅線)→新宿駅
登山適期
登山適期 | 4月下旬〜12月上旬 |
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積雪期 | 12月〜4月上旬 |
新緑 | 5月中旬〜6月中旬 |
紅葉 | 10月上旬〜中旬 |
山ノ鼻キャンプ場(至仏山)
期間 | 4月下旬〜10月中旬 |
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受付 | 至仏山荘 |
料金 | 1人800円 |
幕数 | 30張 |
水場 | あり |
トイレ | あり |
電波状況 | 不可 |
山ノ鼻は3軒の山小屋やビジターセンターなどが集まる、尾瀬ヶ原西端の登山基地。至仏山山荘西側の一角がキャンプ指定地になっている。尾瀬ヶ原に近く、豊富な水が得られるのもありがたい。
北関東・尾瀬・日光 / 至仏山
コース | 鳩待峠→(1時間)→山ノ鼻キャンプ場→(2時間30分)→高天ヶ原→(30分)→至仏山→(35分)→小至仏山→(20分)→オヤマ沢田代→(1時間10分)→鳩待峠 |
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日程 | 1泊2日 |
歩行時間 | 6時間5分 |
歩行距離 | 6km |
高低差 | 820m |
レベル |
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周辺の山 | 至仏山(2,228m) |
登山口までのアクセス方法
公共交通機関利用
東京駅→(上越新幹線)→上毛高原駅→(関越交通バス 1時間50分)→戸倉・鳩待峠バス連絡所→(関越交通バス 25分)→鳩待峠
マイカー利用
東京→(関越道)→沼田IC→(34km)→戸倉・鳩待峠バス連絡所→(関越交通バス 25分)→鳩待峠
登山適期
登山適期 | 7月上旬〜10月上旬 |
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積雪期 | 11月〜5月 |
新緑 | 6月 |
紅葉 | 9月中旬〜10月中旬 |
“南アルプス・八ヶ岳”近郊のおすすめの山・テント場
赤岳鉱泉テント場(赤岳・硫黄岳・横岳)
期間 | 通年 |
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受付 | 赤岳鉱泉 |
料金 | 1人1000円 |
幕数 | 100張 |
水場 | あり |
トイレ | あり |
電波状況 | ドコモわずかに可 |
赤岳鉱泉は行者小屋と同様、稜線にアタックする場合のベース基地になる。そのため、小屋もテント場も人気がある。ここから北八ヶ岳に縦走する人も多く、季節を問わずにぎわっている。一度は泊まってみたいテント場のひとつ。
中央アルプス・八ヶ岳 / 赤岳(あかだけ)
コース | 美濃戸口→(3時間)→赤岳鉱泉→(2時間5分)→硫黄岳→(1時間10分)→横岳→(1時間30分)→赤岳→(1時間20分)→行者小屋→(3時間)→美濃戸口 |
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日程 | 1泊2日 |
歩行時間 | 12時間15分 |
歩行距離 | 20km |
高低差 | 1,200m |
レベル |
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周辺の山 | 赤岳(2,899m)、横岳、硫黄岳 |
登山口までのアクセス方法
公共交通機関利用
新宿駅→(中央本線特急)→茅野駅→(アルピコ交通バス 40分)→美濃戸口
マイカー利用
東京→(中央道)→中央道・小淵沢IC→(20km)→美濃戸口IC→(3km)→美濃戸
登山適期
登山適期 | 7月上旬〜10月中旬 |
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積雪期 | 11月中旬〜4月(残雪期:5月) |
新緑 | 6月 |
紅葉 | 10月上旬 |
“北アルプス”近郊のおすすめの山・テント場
雷鳥沢キャンプ場(立山)
期間 | 初夏〜秋 |
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受付 | 雷鳥沢野営管理所 |
料金 | 1人500円 |
幕数 | 200張 |
水場 | あり |
トイレ | あり |
電波状況 | ドコモ・au可 |
室堂から近く、サイトは平坦で広く、設備も整っているので、テント泊ビギナーも不安なく泊まれる。付近の山小屋には立ち寄りで温泉、食堂を利用できるところもあり、優雅なテント泊を楽しめる。
北アルプス / 立山(たてやま)
コース | 室堂→(55分)→雷鳥沢キャンプ場→(1時間50分)→別山乗越→(35分)→別山→(1時間55分)→大汝山→(1時間)→一ノ越→(50分)→室堂 |
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日程 | 1泊2日 |
歩行時間 | 7時間5分 |
歩行距離 | 10km |
高低差 | 600m |
レベル |
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周辺の山 | 立山(3,015m) |
登山口までのアクセス方法
公共交通機関利用
新宿駅→(中央本線・篠ノ井線・大糸線)→信濃大町駅→(バス 40分)→扇沢→(立山黒部アルペンルート 約1時間30分)→室堂
マイカー利用
東京→(中央道・長野道)→安曇野IC→(43km)→扇沢→(立山黒部アルペンルート 約1時間30分)→室堂
登山適期
登山適期 | 7月上旬〜9月下旬 |
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積雪期 | 11月〜3月(残雪期:4月〜5月) |
新緑 | 6月〜7月上旬 |
紅葉 | 9月中旬〜10月上旬 |
涸沢テント場(奥穂高・北穂高岳)
期間 | 通年 |
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受付 | 受付小屋 |
料金 | 1人1000円 |
幕数 | 500張 |
水場 | あり |
トイレ | あり |
電波状況 | あまりよくない |
北アルプスで最も有名なテント場。厳冬期でも白銀のカールにテントを張る人も多いほど。先着順で好みな場所に設営できるが、受付小屋付近に設置するとなにかと便利です。
北アルプス / 北穂高岳(きたほだかだけ)
コース | 上高地→(3時間10分)→横尾→(1時間)→本谷橋→(2時間)→涸沢→(3時間)→北穂高岳→(2時間20分)→涸沢→(5時間10分)→上高地 |
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日程 | 1泊2日 or 2泊3日 |
歩行時間 | 16時間40分 |
歩行距離 | 36km |
高低差 | 1,600m |
レベル |
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周辺の山 | 北穂高岳(3,106m)、奥穂高 |
登山口までのアクセス方法
公共交通機関利用
新宿駅→(中央本線特急)→松本駅→(松本電鉄)→新島々駅→(バス 1時間)→上高地
マイカー利用
東京→(中央・長野道)→松本IC→(35km)→沢渡→(バス 30分)→上高地
登山適期
登山適期 | 7月上旬〜8月下旬 |
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積雪期 | 10月中旬〜4月(残雪期:5月) |
新緑 | 6月 |
紅葉 | 9月下旬 |
- てくてくの人登山・ハイキングが大好きです。約8年間、月1〜2回のペースで、夏も冬も山に遊びに行っています。そんな自然の中で経験した登山を楽しんだり、ちょっと知ってよかったと思える情報をゆるりとお届けしています。