登山を始めたばかりの人で、山の天気は変わりやすいと聞いたことがある人は多いかと思います。ふもとでは晴れていたのに、登山中に雲行きが怪しくなり、頂上に到着すると急に雨が降るといった天候の急激な変化は登山をしていると少なくありません。
そのため、登山をする時は天気の確認は必須ですが、それに合わせて雨具を準備しておくことが重要です。
登山中に雨が降ることもありますよね...
私は何を準備しておけばいいのでしょうか?
雨対策として、5個の必須アイテムと4個のあった方が良いアイテム、全部で9アイテムを紹介するよ。
それぞれの機能と選定基準を解説していくよ!
雨対策アイテムは一度に全部準備しようと思うと費用もかかり、大変です。必須アイテムを中心に、今の自分の登山スタイルに必要そうなアイテムから順次揃えていきましょう。
雨の日登山5個の必須アイテム+α
雨対策として準備しておくべき雨具は以下の通りです。
- レインウェア
- ゲイター
- ザックカバー
- グローブ
- 防水バッグ
- 折り畳み傘
- レインハット
- ヘッドランプ
- 防水ソックス
太字のアイテムは必須アイテムだよ!
上に挙げた9アイテムについて、いまからひとつずつ説明していくね!
レインウェアは最初に買うべし!必要機能と選ぶ基準
雨の日の登山に必ず持っていって欲しいアイテムがこのレインウェアです。ここではレインウェアの必要機能、選ぶ基準、おすすめのレインウェアを紹介していきます。
レインウェアの種類
レインウェアには大きく分けて次の3つのタイプが存在します。
- レインコートタイプ
- ポンチョタイプ
- セパレートタイプ
初心者の方におすすめはセパレートタイプだよ!
レインコートタイプやポンチョタイプは裾が開いているため、雨や風に煽られる危険性があります。一方セパレートタイプは、上下が分かれているため動きやすく、登山に適しているためおすすめです。
レインウェアに求められる機能と選定基準
レインウェアに求めれる機能として、次の6つが挙げられます。
防水性
防水性のもつ機能は、外からの水の侵入を防ぐものです。防水性の度合いを表す指標に、「耐水圧」というものがあります。耐水圧とは、どの程度の水の圧力に耐えられるのかを示しており、単位は「mm」で表されます。
一般的にレインウェアを選ぶ基準として、小雨を凌ぐ程度であれば耐水圧は5,000mmで十分です。一方、登山用に用意するなら、20,000mm以上の耐水圧があると心強いです。
耐水圧は商品のタグや商品説明に必ず記載されているため、きちんと確認するようにしましょう。
透湿性
蒸れを外へ逃す度合いを表す指標に、「透湿性」というものがあります。透湿性とは、単位面積当たりの生地に、24時間で何gの水が透過するかを示しています。
透湿性が高いものほど、汗等のなからの水を外にだしてくれる働きをするため、登山中の快適性に直結します。
一般的にレインウェアを選ぶ基準として、最低でも5,000g程度の透湿性があれば蒸れにくいウェアであると言われています。汗をかきやすい方などは8,000g程度のものを選ぶと良いでしょう。
撥水性
撥水性とは、生地の表面を疎水性に加工することで、表面に付着した水滴や汚れを弾いてくれる機能のことです。撥水性の効果としては水を弾くのみであるため、長時間または高い水圧がかかると、水が内部に侵入してきます。
そのため、防水性の高いウェアに撥水性が加えるこことで、その効果が発揮されます。
使用する環境や頻度によって差はありますが、長期間の使用で撥水性は低下します。市販の撥水スプレーを塗布することで撥水性を回復させることが可能です。
ウェアの重量
レインウェアは雨が降るまでの間は使用しないことが多いため、ザックの中に入っている時間が長くなってしまいます。荷物になってしまうため、比較的軽いものが望ましいです。また、着用して山を登ることを考えると、重いものよりも軽いものが、体力の消耗も少ないです。
一般的にウェアの平均重量は、上が300g、下が250gと言われています。上だけで考えると、200g代のウェアは比較的軽量タイプといえ、このあたりのものを選ぶと良いでしょう。
一方、軽いタイプのものは生地が薄い可能性があるため注意が必要です。生地が薄いと、耐久性が低かったり、寒さを感じやすかったりと、快適性に影響が出る場合があります。とはいえ、ウェアの生地の厚さを調べることは難しいです。実際に触っての確認やクチコミを参考に選ぶのが良いでしょう。
ウェアのカラー
近年発売されているレインウェアは、機能性と合わせてファッション性の高い製品が多いです。登山だけでなく、カジュアルにタウンユースとしても着ることが可能です。お気に入りのカラー、ブランドを選択することで、オリジナリティを発揮することができます。
また、視認性が良いウェアを着用していると、万が一遭難した際に発見してもらえる確率が上がります。普段シンプルな装いをしている方でも、登山中はパーソナリティを出してみるのも良いでしょう。
ウェアの仕様
雨をどのぐらい防いでくれるかも大事ですが、着用中の快適性も大事です。快適性を決めるものとして、動きやすさやポケットの位置や数があります。
温度調節のために脇の下にファスナーが着いているタイプも販売されています。自分のスタイルに合った快適な一枚を見つけてみましょう。
上に挙げた6つの基本機能ですが、やはり機能が良いものを購入しようと思うと価格も上がってきます。自分の登山スタイルと購入予算に合ったレインウェアを選ぶようにしましょう。
そうは言っても、登山を始めたばかりで何が自分に合うかわかりません...
たくさん種類があると聞きますし。
登山用のレインウェアは、アウトドアメーカーオリジナルのウェアや、登山用品店オリジナルのウェアなど、多数存在します。また、それぞれ素材や性能が異なり、自分で選ぶのは難しいと感じている方もいるでしょう。
自分で選びきれない方は登山用品店に行くことをおすすめします。ショップの店員さんに相談することで、あなたの登山スタイルと予算に合ったとっておきのウェアを選んでくれるでしょう。
おすすめのレインウェア
ここではおすすめのレインウェアについて紹介していきます。
防水性 | ★★★★★ |
透湿性 | ★★★★ |
強度 | ★★★★★ |
平均重量 | 335g |
価格 | ¥23,331※Amazon2022年2月現在 |
おすすめポイント | ベーシックなデザインの中に機能が満載! |
防水性 | ★★★★★ |
透湿性 | ★★★★★ |
強度 | ★★★★★ |
平均重量 | 394g |
価格 | ¥24,000※Amazon2022年2月現在、カラーによって価格に変動あり |
おすすめポイント | シンプルながら抜群の安心感を与えてくれる! |
防水性 | ★★★★★ |
透湿性 | ★★★★★ |
強度 | ★★★★★ |
平均重量 | 354g |
価格 | ¥62,922※Amazon2022年2月現在 |
おすすめポイント | 軽量コンパクトなのに動きやすさ抜群! |
先ほども述べたように、登山用のレインウェアは、アウトドアメーカーオリジナルのウェアや、登山用品店オリジナルのウェアなど、ここでは紹介しきれないほどたくさん存在します。自分に合ったレインウェアを発掘してみるのも楽しいでしょう。
雨の日登山はこれらも必要!基本機能と選定基準について
レインウェアだけでは守りきれない、そんな雨の日登山の必須アイテムとして、「ゲイター」、「ザックカバー」、「グローブ」、「防水バッグ」があります。また、5つの必須アイテム以外にも、自分の身を守るための大切な装備して、4つのアイテムを紹介していきます。
雨の日登山に必要なアイテムとは、自分の身を守るために必要装備なんだよ!
どんなものが必要なのか、一緒に具体的に見ていきましょう。
ゲイター
ふくらはぎからくるぶし下を隠すもので、雨や雪、砂等の靴の中への侵入を防ぐ機能を持っています。また、ズボンの裾の汚れを防いでくれる役割があります。
平均重量 | 168g |
価格 | ¥2,199※Amazon2022年2月現在 |
おすすめポイント | 防水性・耐久性に優れ、幅広いアウトドアアクティビティに仕様可能!着脱も簡単で、使いやすい! |
ザックカバー
ザック専用のレインウェアで、ザックやザックの中身を濡れないように保護してくれる機能を持ちます。自分のザックのサイズ(容量)に合ったものを選ぶと良いでしょう。
平均重量 | 70-120g(サイズによって重量が違います) |
価格 | ¥1,360※Amazon2022年2月現在 |
おすすめポイント | 耐水圧5000mmの高い防水性!5カラー5サイズでザックの容量や様々なシーンに合わせやすい! |
グローブ
雨に対して全身の対策をするなら、指先まで守ると良いです。体の冷えは指先からくるため、雨に濡れても暖かいタイプのグローブを選ぶと良いでしょう。また、雨天時は道が滑りやすく、スリップした際に咄嗟に手が出る場合もあるので、ある程度強度があるものがおすすめです。
平均重量 | 190g |
価格 | ¥9,790※Amazon2022年2月現在 |
おすすめポイント | 柔らかく高い耐久性と防水透湿性を備えており、常に快適な内部。手のひらに滑り止め加工あり! |
防水バッグ
ザックカバーをしていても、滝のような雨に降られると完全にはザックの中身を守りきれない場合があります。そのため、どうしても濡らしたくない、財布やスマホ、紙の地図なんかは防水バッグの中にしまっておくことをおすすめします。
入れるもののサイズや量によって、防水バッグの容量も選ぶと良いでしょう。
平均重量 | 21-35g(容量によって重量が違います) |
価格 | ¥2,640※Amazon2022年2月現在 |
おすすめポイント | 容量・カラーバリエーションが豊富で、目的に合った使い方ができる! |
折り畳み傘
いくらレインウェアを着ているからといって、止まっている時や休憩中に雨に打たれると、どうしても気が滅入ってしまいます。そんな時に傘があると気持ち的にも楽になります。
しかし、傘の使用中には手が塞がってしまうため、登山中の使用は極力控えるようにしましょう。スリップ時など咄嗟の時に両手が使えないと思わぬ怪我をする恐れがあります。
傘を使うタイミングや選び方の詳細はこちらの記事をご覧ください。
レインハット
レインハットは、頭や顔に雨がかかるのを守ってくれます。また、晴れの日には日除けとして使うことができるため、持っておくことをおすすめします。
平均重量 | ー |
価格 | ¥6,600※Amazon2022年2月現在 |
おすすめポイント | 記事にGORE-TEXファブリクスを採用しており、防水性・透湿性抜群!頭へのフィット感も抜群! |
ヘッドランプ
登山中の天候の急激な変化の影響で、あたりが急に暗くなることもあるでしょう。そんな時にヘッドランプがあれば、両手がフリーな状態で当たりを照らすことができます。カバンの中にあると心強いアイテムです。
平均重量 | 83g |
価格 | ¥3,267※Amazon2022年2月現在 |
おすすめポイント | 最大250ルーメンで、水深1.1mに30min耐えれる防水性能!遠距離モードもあり、暗い夜道も安心! |
防水ソックス
いくらGORE-TEXの靴を履いているといっても、油断は禁物です。増水した沢を渡らなければならない場面や、大きな水溜まりを通らなければならない場面もあるかもしれません。もし靴の中に水が入ってきてしまい、靴下が濡れてしまうと靴擦れや足元の冷えからくる低体温症などの問題が起きるかもしれません。
防水ソックスを履いておくことで、それらの対策になるでしょう。
平均重量 | ー |
価格 | ¥3,200※Amazon2022年2月現在 |
おすすめポイント | 3層構造で耐久性もありながら、防水性能と通気性能を持つ。足へのフィット感も抜群! |
まとめ
今回は、登山に必要な雨具を全部で9アイテム紹介しました。
必須アイテムを中心に、今の自分の登山スタイルに必要そうなアイテムは見つかったでしょうか。
登山に行く前に、天気を確認することは絶対して欲しいですが、天気予報通りにいかないこともあるのが山のお天気。少しお高いお買い物になるかもしれませんが、登山中の安心・安全を買うつもりで、自分のためにしっかりと選定していくことが大事です。
今回の記事が皆さんの楽しい登山ライフの一助になりましたら幸いです。
- てくてくの人登山・ハイキングが大好きです。約8年間、月1〜2回のペースで、夏も冬も山に遊びに行っています。そんな自然の中で経験した登山を楽しんだり、ちょっと知ってよかったと思える情報をゆるりとお届けしています。