登山をはじめようとおもったら、まずどんな装備が必要なのか?
ここでは、日帰りや小屋泊に必要な基本的な装備一式を紹介していきます。
必要な基本装備は、「ウェア」「歩行をサポートするもの」「緊急時に使用するもの」に大きく分けられます。日帰りと小屋泊でもあまり大きな違いはなく、小屋泊の場合は、歩行距離が長くなること、夜を小屋で過ごすことを考えて、防寒着やトレッキングポールなどの装備の重要度は増していく。
まず手に入れたい登山の持ち物はコレ!基本の6アイテムを知る
快適な登山を楽しむために、最初に揃えておきたいのは、ベースレイヤー、パンツ、レインウェア、インシュレーション(防寒着)、リュック、登山靴の6アイテム。うまく着こなせれば、登山中のさまざまなシーンに対応できます。
登山・ハイキングの6つの基本道具
- ベースレイヤー(肌に直接触れる服。肌着のこと)
- パンツ
- レインウェア
- インシュレーション(防寒着)
- リュック
- 登山靴
持っていない持ち物は代用品でカバー
上記すべてを揃えなければ山に行けないということはなく、手持ちの街用で流用できるものも多いです。まず、快適で楽しい登山にするなら、体に合ったリュックと登山靴は最初に購入したい。
次に、ウェアの中で一番下に着用するベースレイヤーは登山中の基本中の基本。体温調整に欠かせないアイテム。パンツも同様で、ストレスのない歩きを確保するため必要です。
インシュレーションやレインウェアも、休憩時の寒さや雨の山行の快適さを大きく左右するので、はじめからいいものに投資しよう。
日帰り・小屋泊登山に必要な持ち物
日帰り・小屋泊の登山で必要になる基本的な装備をまとめました。登山初心者の方は、以下のリストを用意すれば登山ができるはずです。
行きたい山や体力・技術など個人で登山スタイルは違うはずなので、こちらの持ち物をベースに、自分に合ったベストな登山道具の揃えてみてください。
登山道具・服装の持ち物リスト
道具(装備) |
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服装 |
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緊急時に必要な道具 |
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日帰り・小屋泊登山の道具解説
リュック
普段のデイパックでも足りるかもしれませんが、登山用のリュックで体に合ったものを選ぶと快適です。日帰りは20〜25L、小屋1泊は25〜30Lを目安に選ぶとよい。
登山靴
歩くために必要な基本的な装備のため、特に重要な装備になります。 歩く距離や装備の重さ、岩稜帯向きなど歩く状況や足にしっかりとフィットするものを選ぶ。
ウェア(ベースレイヤー・ミドルレイヤー・パンツ)
山では気温や環境の変化が激しいので、ベースレイヤーやミドルレイヤーは吸水速乾性に優れたもの、パンツはストレッチが効くものを選ぶとよい。
帽子
標高の高い稜線では日差しを遮るものがなく、日射病予防になるため帽子は重要アイテムです。晩秋や厳冬期なら保温機能のある帽子が必要になります。
レインウェア
山では雨で体を冷やすことは命に関わるため、特に重要なアイテムになります。防水透湿素材は大前提で、上下用意しましょう。
インシュレーション(防寒着)
標高が高い場所、休憩時や山小屋など寒くなったら着るもの。フリース、セーター、ダウンなど。軽量でコンパクトなものを選ぶとよい。
財布
普段の財布は重いので、登山用に軽量でコンパクトな財布を用意するとよい。山ではカードが使えないので現金を多めに持っていく。健康保険証も忘れずに。
地図
登山地図または地形図。コースタイムが分かる「山と高原の地図」が見やすくてよい。常にすぐに取り出せる場所に収納しておきましょう。
コンパス
一般的なものはプレートタイプ。最近は、小型でシンプルなサムコンパスも人気。使えなければ無用の長物なので、コンパスの使い方を事前に学んでおきましょう。
筆記用具
山行中のメモのほか、遭難時の記録にも役立ちます。
ビニール袋
「濡れたものや濡らしたくないもの」「ゴミ」などをまとめたり、あると便利なもの。
スタッフサック
細々したものを分けてパッキングする際に便利!防水だとなお安心です。
タオル
かさばる綿タオルよりは、軽量でコンパクトな速乾タオルや手ぬぐいがいい。
携帯電話
緊急時の連絡手段としても重要なアイテム。無料で使える地図やGPSなど、山で役立つ登山アプリも増えてきた。
モバイルバッテリー
バッテリー切れに備えて携行すると便利なもの。充電可能回数で重さが変わるので、山行日数で使い分けても持っていきましょう。
乾電池
ヘッドランプのバッテリー切れに備えて、替え電池を用意。
水筒
500mLのボトルタイプと、2L程度のソフトタイプがあるとよい。
腕時計
GPSや高度計、電子コンパス付きの高機能なものもある。
レインカバー
雨が降ったときに、リュックの中身を濡らさないために持っていくもの。リッター表示で、リュックに合わせて選びましょう。
日焼け止め
紫外線が強い山では必ず持っていきましょう。SPFが高く、汗に強いものを選ぶとよい。
防虫薬
特に梅雨入りから秋にかけて低山多湿登山には虫が多いため、必須と言えるアイテム。高山など木がほとんどない山には必要ありません。天然由来のものを選ぶと安心。
ナイフ
ギアの修理や緊急時に備えて持っていきましょう。小型の折りたたみなどがおすすめ。
笛
緊急時に場所を知らせるアイテム。
ヘッドランプ
非常時に備えて、日帰りでも持っておきたい。登山前には、バッテリー残量も確認しておきましょう。
エマージェンシーキット
絆創膏、テーピング、痛み止めなど、必要最小限を吟味して持っていきましょう。
サバイバルシート
非常時に羽織るもの。山行やメンバーによってツエルトがよい。
ツエルト
非常時に使用する簡易テント。設営方法は事前に確認しておきましょう。
便利な道具、状況によって用意する持ち物
上記で紹介した日帰り・小屋泊登山で必要な道具・服装は基本装備となりますが、こちらは持っていくと便利な道具・状況によって用意する持ち物になります。季節・気温・気候など登山内容によって、用意したいアイテムになります。
登山道具・服装の持ち物リスト
道具(装備) |
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便利な道具、状況によって用意する道具解説
手袋(グローブ)
日焼け予防、防寒、防水など目的に合わせてを選びましょう。場合によっては2種類用意していく。
トレッキングポール
歩行をサポートする。必須ではないので、山行に応じて持っていきましょう。
サングラス
紫外線から目を守るために、標高が高い場所では使うと良い。偏光レンズのサングラスがおすすめ。
ゲイター
水や小石が靴の中に入ったり、雨の侵入を防ぎます。パンツの汚れ防止にも使えます。
サブバック
小屋に荷物を置いて山頂アタックする際に便利。
裁縫用具
ウェアやリュックなど装備が破れた際の応急処理に使える。
クマ鈴
クマが出る心配がある山域で。必要に応じて持っていきましょう。おしゃれな消音機能を持つクマ鈴も。
軽アイゼン
夏でも場所や時期によって、雪渓歩きが必要な山も。長距離の場合は携行しましょう。
テント泊に必要な持ち物!山をもっと楽しむ道具とは
日帰りや小屋泊登山からさらにステップアップして、テント泊に挑もうとしている人へ。登山で料理したり、テントを張って宿泊したい人に必要な道具をリストにまとめました。
テント泊の持ち物リスト
調理道具 |
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道具(装備) |
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テント泊に必要な持ち物について、以下記事にさらに詳しくまとめてあります。調理道具やテント泊道具について、詳しく解説してありますので、気になる方は合わせて確認してみてください。
自分の登山スタイルに合った道具を揃えていく
ここでは、登山に必要な基本的な持ち物をまとめましたが、やはり個々によって、体力や登山の技術・知識は違います。
自分のレベルに合った登山スタイルに合わせて、個々が判断して登山道具を選んでいくことが大切でもあり、登山の楽しみのひとつでもあります。
自分だけの登山道具の持ち物リストを作って、登山をより快適に楽しんでいきましょう。
- てくてくの人登山・ハイキングが大好きです。約8年間、月1〜2回のペースで、夏も冬も山に遊びに行っています。そんな自然の中で経験した登山を楽しんだり、ちょっと知ってよかったと思える情報をゆるりとお届けしています。