登山初心者のための山岳保険の選び方!用途・補償内容別に保険を紹介

登山初心者のための山岳保険の選び方!用途・補償内容別に保険を紹介

登山中にもし遭難した場合、医療費や捜索救助費など、多額の費用が発生します。捜索費用は莫大にかかることもあり、大きな負担になります。

そんな時に、頼りになるのが山岳保険です。万一の事態に備え、山岳保険には必ず加入しましょう。

ただ、いざ山岳保険に入るといっても、たくさんの種類があって悩みます。そこで、今回、数ある保険から自分に合った保険の選び方、おすすめの保険を紹介していきます。

ぜひお役立てください。

登山保険とは?登山保険の種類を知ろう

登山保険とは?登山保険の種類を知ろう

山岳保険とは、山岳遭難での捜索救助費用などを補償する保険制度や相互扶助制度をさします。グループ登山と単独登山で、山岳保険ならどれでもいいというわけではない。大切なのは、自分に合った山岳保険に加入することです。

そのためには、山岳保険をしっかり理解したい。

複雑なように思える保険ですが、4つのポイントさえ理解できれば実はシンプル。すでに山岳保険に加入している人も、補償内容が自分の登山に合っているかどうか確認するとよいでしょう。

保険制度と相互扶助制度

掛け金を支払い、万一のときに補償を受けるという点は保険も相互扶助制度も変わらない。前者は個人と保険会社との契約で、後者は補償金を会員で割り勘する構造だ。また、前者のほうが商品の種類が豊富で自分にあったものを選びやすく、後者は掛け金が小額という傾向があります。

短期補償と長期補償

山岳保険には保険期間があり、日帰りや1泊2日など登山のたびに契約する短期補償タイプと、1〜5年ほどの長期補償タイプに分けられます。長期補償のほうが割安なため、年間の登山日数が多ければこちらをおすすめ。また、短期補償と長期補償を組み合わせることも可能です。

ハイキング保険と登攀保険

名称からは違いがわかりにくく、注意したいのがこの2つ。前者は無雪期に登山道を歩く登山が対象で、後者は「アイゼンやピッケル、ザイルを使用する登山」など、登山道のない山を登攀する登山も対象になっています。前者は安価な保険料が魅力だが、雪山での事故は補償の適用外となります。

総合補償と捜索救助補償

山岳保険の特徴でもある捜索救助補償。捜索ヘリの運航費や救助隊員の人件費など、捜索救助にかかわる費用を補償するものです。傷害死亡補償や捜索救助補償がセットになった総合補償の山岳保険が多いが、掛け金の手ごろな捜索救助費用に特化した保険や相互扶助制度もあります。

登山保険の選び方!2つの視点で自分に合った保険を選ぼう

登山保険の選び方!2つの視点で自分に合った保険を選ぼう

上記の4つのポイントを踏まえて、自分はどのタイプの山岳保険が合うのかを考えてみましょう。注目したいのは「自分が行うアクティビティはなにか」「傷害死亡補償等を受けられる保険にすでに加入しているか」。この2点だけで、数ある山岳保険の選択肢をグっと絞り込めます。

アクティビティの内容で選ぶ

春から秋の山歩きを楽しむ

山小屋泊やテント泊、縦走、日帰りなど、無雪期の登山を楽しむ

頻度は少ないが雪山も登る

積雪のない山歩きが中心だが、アイゼンやピッケルを遣う雪山登山も稀に行う

雪山登山もがっつり楽しむ

アイゼンやピッケルを使う登山、クライミング、沢登りなど登山全般を楽しむ

補償内容で選ぶ

捜索救助の補償が欲しい

傷害死亡補償などを受けられる保険に加入しているが、捜索救助の補償はない

捜索救助を含む総合補償が欲しい

傷害死亡、捜索救助などの補償を受けられる保険に未加入で、総合補償が欲しい

夏山登山・ハイキングが中心の方におすすめの登山保険

夏山中心。ただし年に1〜2回程度、雪山登山も行う。傷害死亡等を受けられる保険には未加入だった場合、これから紹介する保険がおすすめです。

長期のハイキング + 短期の登攀する場合、総合的な補償を備える保険が必要になります。雪山登山も行う場合、長期の登攀保険を選びがちだが、頻度が少ないならハイキング保険で充分です。雪山に行くときは、そのたびに短期の登攀保険に加入することで、雪山登山での遭難事故をカバーでき、年間の保険料も抑えられます。

“長期のハイキング + 短期登攀”でおすすめの登山保険

モンベル野外活動保険|充実の補償内容で無雪期登山をカバー

保険料年間9,800円
捜索救助500万円
死亡200万円
後遺障害200万円
手術1万5,000円
賠償責任1億円

保険内容を確認する

モンベル山行保険(1泊2日までのSD11)|短期補償ながら積雪期登山にも対応

保険料1回2000円
捜索救助300万円
死亡261万6,000円
後遺障害261万6000円
手術2万円
賠償責任1億円

保険内容を確認する

“長期のハイキング + 短期登攀”でおすすめの登山保険

無雪期も積雪期も登山を満喫したい!傷害死亡等の手厚い補償を受けられる保険に加入済みの場合、保険の補償範囲を確認し、捜索救助補償か、総合補償を選びましょう。

見落としがちですが、手厚い損害保険に加入していても、雪山での事故は補償の適用外という場合があります。雪山登山でも補償を受けられる運動等危険補償特約つきなら、捜索救助補償に特化した保険や相互扶助制度がおすすめ。雪山登山は補償の適用外なら、総合的な補償を備える登攀保険に加入しましょう。

無雪期も積雪期も登山を満喫したい方におすすめの登山保険

日本費用補償少額短期保険のレスキュー費用保険|捜索救助費用に特化した保険

保険料年間4,000円
捜索救助300万円
死亡-
後遺障害-
手術-
賠償責任-

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日本山岳救助機構(jRO)のカバレージ制度|捜索救助費用を会員で相互負担

保険料年間4,320円
捜索救助330万円
死亡-
後遺障害-
手術-
賠償責任-

保険内容を確認する

“雪山登山は補償の適用外”のおすすめの登山保険

モンベル山岳保険(安心プランD103[1年])|登攀登山に対応し、手厚い補償がうれしい

保険料年間2万5,160円
捜索救助500万円
死亡200万円
後遺障害200万円
手術1万5,000円
賠償責任1億円

保険内容を確認する

やまきふ共済会のエキスパート会員|総合的な補償内容と手ごろな年会費が魅力

保険料年間1万円
捜索救助500万円
死亡50万円
後遺障害50万円
手術2万円
賠償責任3億円

保険内容を確認する

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てくてくの人
登山・ハイキングが大好きです。約8年間、月1〜2回のペースで、夏も冬も山に遊びに行っています。そんな自然の中で経験した登山を楽しんだり、ちょっと知ってよかったと思える情報をゆるりとお届けしています。