山で食事をするときに使うカトラリー。家庭用だと見た目や持ちやすさなどで選びますが、登山やキャンプでは大きさや素材、機能性などが重要になります。
山で食べる食事は登山の楽しみの一つです。山ごはんをよりおいしく、快適に食べるためにも、使い勝手のいいカトラリーを選びたいです。
ここでは、登山用のカトラリーの選び方を紹介します。カトラリーの形状や機能はもちろんですが、各メーカーによって様々な工夫を凝らしています。自分にとって使いやすいタイプを把握しよう。
カトラリーの種類と形状
カトラリーは山の食事に使用する道具で、多様なバリエーションや機能を持っています。
カトラリー類にはスプーン、フォーク、ハシなど大まかに分類できます。どんな食事をするかで、使いやすいものは異なります。単体の販売はもちろん、数本セットにして販売しているものも多く、必要に応じて買い揃えていきましょう。
箸(はし)
日本人なら、フォークよりも使いやすいのが箸です。しかし、形状が細く尖っているために、バックパック内部では非常に破損しやすいものになります。そのために、現在はさまざまな手段で2つに分割し、短くして携帯できるタイプが増えています。
麺類が大好きな人には、箸先にミゾがついているものが使いやすいです。
スプーン&フォーク
スプーンとフォークのセットは、アウトドア用として売られているカトラリーのなかでもっともよく見られるタイプです。このペアを組み合わせて持ち運べるように工夫したものも多く、海外メーカーのなかにさらにナイフがついているものもあります。
使いやすい素材とサイズとは
カトラリーの形状や機能はもちろんだが、ディテールの工夫も重要になります。
家にあるものでも間に合うが、アウトドア用に開発された持ち運びが楽なタイプ、耐久性の高い素材、クッカーや食器に合わせて使いやすいサイズはとても便利です。自分にとって使いやすいタイプを把握して選ぼう。
使いやすい素材とディテール
素材によって多少なり違いがあります。硬い金属製は他のギアやウェアを傷つける原因となり、プラスチックや木製はカトラリー自身が破損し、折れたり割れたりといったトラブルが生じる恐れも高いです。ただ、基本的には無理な使い方をしなければ、どの素材も問題ありません。
あと、食事の際は、金属は寒冷な季節は口当たりが冷たいですが、プラスチックや木製は冷たくなく口当たりが優しいです。
素材 | 特徴 |
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アルミ製 |
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ステンレス製 |
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チタン製 |
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シリコン製 |
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樹脂製 |
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竹・木製 |
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カトラリーの柄の長さ
クッカーや食器との相性カトラリー選びには忘れてはならない。縦に長い深型や大型のクッカーを使う際に、短い柄のカトラリーでは底まで届かず、調理や食事がしにくくなるからです。携帯性も考えつつ適度なサイズを選びたい。
コンパクトさと使い勝手 折り畳み式と一体型
箸と同様に、細長い形状のスプーンやフォークも破損の恐れは高く、なによりも持ち運びがしにくいです。そのため、スライド式や折りたたみ式のカトラリーが増えており、手の平サイズに収まるように作られています。
2つの分割できたり、またはスライドして短縮できたりと、コンパクトに収納できる仕組みのものはパッキングには適しているが、食事の際に力を入れすぎると外れることもあるので、使用時は注意したい。
また、一端がフォークになった一体型のタイプは両端を同時に使うと手が汚れやすいが、携帯性がよくて大人気です。
タイプ | 特徴 |
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折り畳み方 |
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一体型 |
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カトラリーの収納方法
ケースに入れて衛生面と耐久性を上げる
カトラリー類は直接口に入れて使うものであり、山の道具のなかでも衛生面に気をつけたいものです。付属のケースがついているものが便利で、なかでも水洗いしやすい素材がベター。カトラリーを包み込むケースは破損防止にもなり、プラスチックや木製のカトラリーにはとくに有用である。ケースに余裕があれば、マルチツールもいっしょに収納するとよいだろう。
スペースを有効活用して収納
鍋などのクッカーには、いっしょに使うカトラリーやマルチツールを収納すると、使用時に同時に取り出すことができて便利です。だが細長いカトラリーはサイズが合わず、入りきらないことも多い。こんなとき、金属製のカトラリーならば、思い切って若干曲げれば収納することができる。プラスチックや木製のものは、短くカットしてもよいだろう。
- てくてくの人登山・ハイキングが大好きです。約8年間、月1〜2回のペースで、夏も冬も山に遊びに行っています。そんな自然の中で経験した登山を楽しんだり、ちょっと知ってよかったと思える情報をゆるりとお届けしています。