テント泊の必需品であるランタン。その中でもLEDランタンは小型かつ軽量で使い勝手が良い。
持ち運びときの負担を考えるとヘッドライトでも十分ですが、優しい灯りで周囲を明るく照らしてくれるランタンはテント泊をより快適にしてくれます。ランタンで明かりを取れば、テントの中で地図を確認したり、本を読んだりすることも可能です。
そこで、ここでは、登山に適したランタンの選び方を紹介していきます。登山でランタンがおすすめな理由、ランタンの種類、LEDランタンの選び方、おすすめの小型LEDランタンをまとめています。
山の中でランタンはいつ使うのか。ランタンがおすすめな理由とは
テント泊や山小屋で必要になるのが、ランタンやヘッドランプの明かりです。
山の上のテント場や山小屋には都会のような照明がなく、日が暮れるとほとんど何も見えなくなってしまいます。そこで活躍するのがランタン。夜のテント泊を快適にしてくれます。
明かりを灯すという目的ではヘッドライトでも十分ですが、ヘッドライトとランタンでは使い勝手は大きく変わってきます。
ヘッドランプを天井に吊り下げておけばいいんですが、明るさが一ヶ所に集まるため、地図を見たり、本を読んだりと何をするにも不便です。
ランタンやランプは、テント内を広く照らしたり足元や手元を確認するのに向いています。夜のテント場で調理をしたり、本を読んだり、翌日の山行を計画したりと、快適なテント泊をするならばやはりランタンがおすすめです。
ランタンの種類と特徴 夜のテント場で明かりを灯す照明器具
LEDランタン
現在、LEDランタンは登山に持っていくランタンの最もポピュラーなモノです。
LEDランタンは壊れにくく、光源も明るく、軽量コンパクトで、LEDのため電池が長持ちします。充電池を使えば長期的なランニングコストも安く収まるため経済的です。火を使わないので、懐中電灯のように使ったり、吊り下げて使うこともできます。
しかし、LEDライトの色味は、暖色系より青白いため、食事が美味しく見えないなどアウトドアの雰囲気に合わないといった特徴があります。またガスランタンやガソリンランタンと比較して、光量が弱かったり、光の広がり方が直線的だったりします。
携行性を重視する登山ならLEDランタンは向いていますが、雰囲気重視のキャンプなどの場面ではガスランタンやガソリンランタンの方が味があります。
電池タイプ
LEDランタンで、バッテリーが電池式のモデルになります。内臓型の充電タイプと違い、バッテリーが切れたら、新しく電池を補充すればすぐに使うことができます。電池の調達のしやすさもポイントです。
ただ、予備の電池を常備する必要があるので、どうしても荷物が一つ増えてしまうのがネックです。
USB充電タイプ
LEDランタンで USB充電モードがついたモデルです。内臓バッテリーに充電して使います。電池を使わずにUSBで充電が可能なので、繰り返し使えて経済的です。製品によりますが、内臓バッテリーからの出力によりスマホを充電できるモデルもあります。
小型のモバイルバッテリーもいっしょに携行しておけば、バッテリーが切れたときも安心です。
ソーラータイプ
LEDランタンで、太陽光を利用して充電するモデルです。ソーラータイプのメリットは何と言っても軽いことです。電池がないので軽量コンパクトで中には100gを切るモデルもあります。
しかし、フル充電するのに時間ほどかかってしまうのが弱点です。電池すら調達できない縦走やロングハイクで予備で携行しておくのにおすすめです。デザイン性が高いモデルもあるので、おしゃれアクセサリーとして楽しむのもアリです。
ヘッドライト・ペンライト + ランタンシェード
夜のテント泊でも、ほとんどテント内で行動するだけなら、ヘッドライトがあれば十分だったりします。日が落ちたら寝るだけなら、広く照らすランタンのような明かりは必要ありません。
軽量でコンパクトで、なるべく荷物を重くしたくない場合、ヘッドランプとランタンシェードの組み合わせが最強です。ランタンシェードはヘッドランプに装着するだけでランタンに早変わりする優れモノです。電池が無くならないように注意が必要です。軽量コンパクトで持ち運びにも困りません。
モンベルのクラッシャブルランタンシェードが経済的かつ軽量コンパクトでおすすめです。
ガスランタン・ガソリンランタン
ランタンといえば、ガスランタンやガソリンランタンを思い浮かべる人も多いですが、大きくて嵩張るため、登山には向いていません。
また、ガスなどの燃料、その他の補助道具も必要だったり、どんどん荷物が重たくなってしまいます。ガスランタンやガソリンランタンは、登山ではなくキャンプで使用するのがおすすめです。
ちなみに、テント内で使用すると一酸化炭素中毒になるので注意が必要です。
ろうそく(キャンドル)ランタン
ろうそく(キャンドル)ランタンは構造がシンプルなため、壊れにくいことです。さらに、雨に濡れても使えますし、どこでもろうそくさえあれば使えるのがおすすめ。取り扱いも簡単で安全です。
ろうそくの火の揺らぎは独特のレトロな雰囲気を楽しむアイテムとしては向いています。ただ、風に弱かったり、光量が足らないなど、登山よりもキャンプで使用するのがおすすめです。ろうそくランタンのみの光で細かい作業は向いていません。
LEDランタンの選び方 光量・点灯時間、重量、充電式、デザイン性の4つのポイント
LEDランタンといっても目的やシーンに応じて、いろいろな種類の製品あります。大きく4つのタイプに分けられますが、光量・点灯時間、重量、充電式、デザイン性の4点に注意すれば、自分にぴったりなLEDランタンが見つけられるはずです。
100ルーメン以上の明るさ
LEDランタンの明るさを表すひとつの指標は「ルーメン(lm)」という単位があります。ルーメン数が高いほど明るく、テント泊に持っていくなら100〜140ルーメンのランタンが使い勝手が良いです。テント外でも使いたい場合、もう少し明るい150ルーメン以上あるものがおすすめ。
あと、単に点灯するだけでなく、ハイやローといった照射モードが選べるモデルもあります。モードを選べるものは場所や好みに合わせて光量を調節できるので、とても便利です。
軽さにこだわるなら100g以下
テントや寝袋、食料など多くの荷物を持って行く山行には、できるだけ軽量のランタンを選ぶのがおすすめです。軽さにこだわるなら100gを切ったランタンから選ぶの良いです。特に重さを気にしなければ、250g以下の軽量なモデルの中から選べば間違いないです。
また、折りたためるタイプのLEDランタンであれば、よりコンパクトに持ち運びができます
用途に合わせた点灯時間
充電方法や電池の種類、点灯モードによって、連続点灯可能な時間が異なります。高いルーメンのものは充電の減りが早い場合もあります。泊数や用途に合わせて、自分に必要な点灯時間を確認して、選びましょう。
さまざまな充電方法
充電方法にも主に3つ種類があります。電池タイプ、USB充電タイプ、ソーラータイプで充電することができます。それぞれ1つの方法でしか充電できないものもあれば、電池とUSB両方で充電可能といったモデルもあります。
こちらも、山行スタイルやシチュエーションに合わせて選ぶのが良いです。
デザイン性が高いおしゃれなモデル
LEDランタンはデザイン性が高いモデルも多く揃っています。機能性以外に、好みに合わせて見た目で選ぶのもおすすめです。デザインがおしゃれなLEDランタンなら、明かりを照らすアイテムとしてはもちろん、インテリアとしても映えます。
手のひらサイズの小型LEDランタン GOAL ZERO「ライトハウスマイクロフラッシュ」
スタイリッシュで小型なLEDランタンを探していたところ、GOAL ZEROのライトハウスマイクロを見つけて愛用しています。軽量でコンパクトなボディながら想像以上の明るさがあり、そのスペックの高さが魅力的です。
GOAL ZERO「ライトハウスマイクロフラッシュ」の製品情報
重量 | 72g |
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サイズ | 3.8 × 8.9cm |
連続点灯時間 | 170時間 |
明るさ | 最大150ルーメン |
手のひらサイズのコンパクトなLEDランタン。3つの点灯モードの切り替えと輝度調節に対応しているので便利です。もちろん耐水性もあるので雨の中でも使えます。GOAL ZEROというメーカーは、他にもアウトドア向けの様々な電子機器を発売しているみたいで、気になる商品がいっぱいあります。
「GOAL ZERO ライトハウスマイクロフラッシュ」の詳細・購入ページを見る
GOAL ZERO「ライトハウスマイクロフラッシュ」を選んだ理由
ライトハウスマイクロフラッシュのとても使い心地が良くて気に入って使っています。どの部分が魅力的で使い勝手が良いのか、選んだ理由も含めて説明していきます。
手のひらサイズの軽量コンパクト
本体サイズは約3.8 × 8.9cmと小さくてコンパクト。手の中に収まるほどのミニマムなサイズです。さらに、重量は72gと軽量で、他のLEDランタンに比べてもかなり軽い部類です。
UL化を目指している人はおすすめのアイテムかと思います。
最大150ルーメンの明るさ
かなり明るいです。このコンパクトなサイズで、十分周囲を明るく照らしてくれるのはとても便利です。また、LEDは青白色の光が多いなか、暖色の灯りがとても嬉しいポイントです。柔らかい暖かみのある光を放ってくれます。
長時間点灯 最大170時間
内蔵バッテリーに9.62Whリチウムイオン電池を内蔵していて、連続点灯時間の目安は7時間~最長170時間もあります。7時間も持てば1泊登山であれば全く問題ありません。
また、低輝度にすれば1日点けっぱなしの状態でも1週間ほどもつので、縦走などの長時間の山行でも安心して使えます。
USBコネクタで充電
本体の底部に充電用のUSBコネクタを装備しているので、ケーブルを接続しなくても内蔵バッテリーを充電することができます。車載のUSBやモバイルバッテリーからそのまま充電することも出来ます。荷物は増えないのが嬉しい。
バッテリー残量が分かる
内臓バッテリータイプのランタンは、バッテリー残量が分からずに、いつの間にか電池が切れてしまうというケースが多かったので、バッテリーの残量が分かるのは地味に嬉しい機能です。
バッテリー残量が分かるLEDインジケータを搭載しているので、残量をチェックしながら使用することも可能。あと、USB充電時なら約3.5時間でフル充電というのも魅力です。
LEDランタンの灯りで夜のテント泊を快適に
登山でテント泊をするとき、明かりとしてはヘッドライトでも問題ありませんが、LEDランタンを持っているとテント内をしっかり照らすことができ、なにかと便利です。
最近では、実用性重視なものから、デザイン性が高いものまで幅広い商品が多く登場しています。どれも、軽量コンパクトなモデルが多く、ラクに持ち運べて負担になりません。
山にランタンを一つ持っていけば、夜のテント泊がより快適に過ごすことができるはずです。
- てくてくの人登山・ハイキングが大好きです。約8年間、月1〜2回のペースで、夏も冬も山に遊びに行っています。そんな自然の中で経験した登山を楽しんだり、ちょっと知ってよかったと思える情報をゆるりとお届けしています。