登山用ヘッドライト・ランタンのお手入れ!使用後は電池を抜いて保管しよう

登山用ヘッドライト・ランタンのお手入れ!使用後は電池を抜いて保管しよう

アウトドアフィールドでの夜は真の闇が支配します。そこで照明器具が使えないという状況は、なにもできないと同じです。LEDヘッドライトやLEDランタンのトラブルは電池の液漏れが多く、電池を正しく使うことで事前にトラブルを回避できます。

そこで、今回、LEDヘッドライトやLEDランタンに関するトラブルとお手入れ・メンテナンスについて解説します。お手入れの基本をはじめ、正しい電池の使い方、保管方法、買い替えどき、お手入れに必要な道具などまとめて紹介します。

登山用ヘッドライト・ランタンのお手入れの基本

LEDヘッドライトやLEDランタンは、スイッチの接点不良や電子回路の不具合で正常に動作しないといったトラブルももちろんありますが、各メーカーともそうした不具合率は製造数に対して一定以下に保つように努力していますので、さほど多くはありません。

もっとも目に付くトラブルは電池の液漏れです。

電池が液漏れを起こす要因というのはいくつかあって、多くは弱っている電池がケース内にあり、微弱ながらも絶えず電気が流れている状態。無理に電池を流そうとするために電池内にガスが発生し液漏れを起こします。アルカリ電池とマンガン電池のような特性の異なった電池をまぜて使っても、パワーの弱いほうの電池が液漏れを起こします。同メーカーの電池であっても使いかけと新品を混ぜて使えば同じ状態が起きます。液漏れが起きて回路にまで回ってしまった場合はリペアも不可能になってしまいます。
結局、フィールドに出かける前には電池を新品に交換し、スペア電池を持つことがトラブルを未然に防ぐ一番の方法です。

登山用ヘッドライト・ランタンのお手入れポイント

  • 電池ケースを開けてこまめにチェックする
  • ケース内の水分はこまめに拭き取り乾燥させる
  • 電圧や電池の特性を知って正しく使う

登山用ヘッドライト・ランタンのお手入れのコツ 日ごろのケア

電気系ギアの場合、一番大切なのは乾燥状態におくことです。水中使用タイプでないかぎり、いくら防水表示がされていたとしても照明器具の防水は完璧ではありません。大切なのはこまめにケースを開けて乾燥させることと、電池を抜いて液漏れなどが起こっていないかをこまめにチェックをすることです。

バッテリーチェッカーを使おう

バッテリーか外見からでは減り具合がわかりません。だから使いかけの電池と新品の電池を混ぜて使ってしまうということも起きる。このトラブルを未然に防ぐためには電圧計で計るしかない。しかし、電池には同じサイズであってもアルカリ、リチウム、ニッケル水素などのさまざまなタイプがあり出力特性も異なります。電圧が同じでも混ぜての使用は厳禁です。

充電タイプは専用品を使用のこと

最近はUSBから専用バッテリーパックに充電して使用したり、一般の電池のほかに同形のリチャージブルバッテリーを使用できるモデルもリリースされています。気をつけなければいけないのはサードパーティのバッテリーパックを使ったり、指定外の電池を使ったりすること。液漏れで済まずに回路全体にダメージを与えることにもなりかねません。

登山用ヘッドライト・ランタンのメンテナンス

ヘッドライトのダメージチェック!接点の腐食を確認する

ヘッドライトは手近な場所においてすぐ使えるようにしておくためか、いつも電池が入った状態にしておく人が多い。その状態でも点灯していないが電流が流れて続けてしまっています。接点が触れていれば電流はそこまで流れているし、自然放電も起きます。そのため、電池の液漏れが発生します。

接点も曲がり(ダメージ:ともて軽い)

液漏れや腐食が発生していない状態。プラス側の接点が少し曲がっているようだが、ドライバーで起こせば直る。

接点の軽度の腐食(ダメージ:軽い)

接点の腐食が始まってきた状態。接点の曲がりも見られる。腐食を綿棒で拭き取り、ドライバーで曲がりを直します。

接点の重度の腐食(ダメージ:重い)

液漏れを起こして接点が腐食してしまった状態。この程度ならばドライバーと紙ヤスリでまだリペアが可能。

腐食が回路にも進行(ダメージ:とても重い)

液漏れの腐食が回路部分にまで及んでしまった状態。リペアも不可で回路ごと交換になる。こうなる前にチェックしたい。

接点の腐食を落とす

乾電池を使う機器のトラブルでもっとも多いのが、接点の腐食とそれによる通電不良。機器を漏れた状態で使用や保管、また電池の液漏れによって電池と接触する面に腐食が起きる。回路の腐食にまで及んでいなければ個人でのリペアが可能。使うのはマイナスドライバーと紙ヤスリ、綿棒など。

腐食を削り落とす

液漏れの汚れや腐食をマイナスドライバーや精密ドライバーなどでできる限りかき落とす

接点を磨く

接点を紙やすりでキレイに磨く。紙ヤスリで削ぎ落とされた金属粉末は綿棒できれいに拭き取っておくこと

接点を正常な位置にする

磨いた際に接点が曲がってしまうこともあるので、そうなった場合はドライバーを使って正しい位置まで起こしておく

登山用ヘッドライト・ランタンの買い換えどき

自分でメンテナンスできる限界は、残念ながら存在します。また、いくらこまめにメンテナンスを続けていても、耐用限界はいつの日がやってきます。ギアのメーカー修理に出すべき時や、買い替えどきについて説明します。

回路にまで回った腐食など

接点部分の腐食だけならユーザーのメンテナンスも可能だが、腐食が回路内部まで入り込んでいるような場合あメーカーでも修理のしようがない。ラバーパーツを使用した押し込むタイプのスイッチは経年劣化や紫外線劣化によって硬化やひび割れが起きることもある。こうなったら買い換えるしかありません。

登山用ヘッドライト・ランタンの正しい保管方法

いくらメンテンスがきちんとしていても、保管方法が悪ければ、せっかくした手入れがいつのまにか台なしになってしまうこともあり得ます。適切な保管方法は、電池を抜いて乾燥したところに保管することです。

電池を抜いておく

長時間使用しない場合には電池を抜いておくことが肝心。点灯しないときは電気が流れていないと思ったら大間違い。電池が入っていれば接点を通ってスイッチまでは電気が流れている。加えて、電池自身の自然放電もある。これによって起きる液漏れがじつはトラブルの大半を占めています。

登山用ヘッドライト・ランタンのお手入れに必要な道具

マイナスドライバーと紙ヤスリは接点に付着した液漏れのカスや、接点に発生した腐食をそぎ落とすために使用する。綿棒はその後接点を磨いたり、ケース内に付着した水分を拭き取るために使用します。接点の腐食を取り除いた後に接点回復剤などの注油をしなくてもいいのかと思うかもしれないが、機械油はプラスチックパーツの劣化を早め、割れなどを起こすこともあるので使用しない。

お手入れに必要な道具

  • マイナスドライバー
  • 綿棒
  • 紙ヤスリ

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てくてくの人
登山・ハイキングが大好きです。約8年間、月1〜2回のペースで、夏も冬も山に遊びに行っています。そんな自然の中で経験した登山を楽しんだり、ちょっと知ってよかったと思える情報をゆるりとお届けしています。