【登山靴向けのインソール】中敷きの基礎知識と選び方|おすすめモデル5選

【登山靴向けの中敷き】インソールの基礎知識と選び方|おすすモデル5選

登山上級者でも忘れ物として多いのが「登山靴中敷き」です。SNS上でも「【悲報】登山靴の中敷き忘れた。」という書き込みがたくさん見られます。

えっと…登山初心者なのですが…。中敷きって忘れることあるんですか?と、いうか、【悲報】という程重要なものなんですか?

普段はあまり気にすることがないかもしれませんが、とても重要な役割を担ってくれています!

今回の記事では、効果や基礎知識、買い替えを考えるべきタイミングを解説し、おすすめモデルを5つ選んでご紹介します。

登山靴で注目して欲しい!中敷きの効果と必要性

登山靴の中敷きにも注目して欲しい!効果と必要性

皆さんは中敷きが何のために靴に入っているか、気にしたことはありますか?また、入っていない靴が売っているのを見たことがあるでしょうか?おそらく、ないと思います。

ひとつの製品を開発するのにも、多方面のアプローチをしている現代で、不要なものが残っているとは考えづらいですよね。メディアで特集されているのを目にする機会や、プロのスポーツ選手がこだわって選んでいるという話を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。

それだけ、中敷きは大切な存在であるということです。

まずは具体的に、どんな効果があるのかご紹介します。

中敷きの効果

①フィット感が高まる

②足の負担軽減とトラブル防止

効果①フィット感が高まる

中敷きにより登山靴のフィット感が高まります。形状記憶加工されているものなど、足裏の形に合ったものを選ぶと、よりフィットするでしょう。

また、普段使いする靴のサイズが微妙に合わない場合、中敷きの厚さで多少調整したことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

登山靴は自分の足にフィットするものを選ぶのが前提です。そのため、あとからのサイズ調整はあまりオススメできませんが、購入した後にやっぱりしっくりこなかった場合や、0.5cmレベルで合うものがないときなどは選択肢のひとつになってくるでしょう。

▼とはいえ、登山靴自体をしっかり選べると良いですね。日本人は、比較的幅広い足の割合が多いといわれています。そんな方にも合う登山靴の選び方については以下の記事で紹介しています。

効果②足の負担軽減とトラブル防止

足は日々全体重を支えてくれています。また、荷物を持つときにはプラスの重量に耐える必要があります。

足のアーチは運動するごとに柔軟に動いており、それをサポートする役割も担っています。足の負担軽減と、身体へ伝わる衝撃を分散してくれています。そのため、中敷きによって足の疲れも変わってきます。

足自体にかかる圧力も分散してくれるので、タコや魚の目などのトラブルを防止の役割もあります。

▼忘れて実感する大切さ…痛みを感じずに歩行するためにも必要なものなのです。

▼既にトラブルがある場合には、悩みに対するシューズの選び方も知っておくと役立ちます。つま先の痛みへの対策について、まとめてあります。

▼また、足腰に負担をかけない歩き方を知っておくと、より登山を楽しむことができます。

【基礎知識】中敷きってよくわからない…という方へ

【基礎知識】中敷きってよくわからない…という方へ

正直これまで、靴の中敷きにまで興味をもったことがなかったです…。効果はわかったけれど、どんな中敷きを選べばよいか、イマイチわかりません。

中敷きは登山の『縁の下の力持ち』。自分に合うものを選ぶと、より快適に登山が楽しめるよ!

基礎知識から、登山家がインソールを選ぶときの考え方まで一気にお伝えします。

「インソール」と「中敷き」は違うという説も

「中敷き」と「インソール」は違うという考え方もあります。「靴底に入れて使うもの」として同じようなイメージがありますが、インソールの専門店では、以下のような区別をつけているようです。

  • 中敷き
    言葉の通り、靴の中に敷くだけのもの(厚み分のサイズ調整としては有用)
  • インソール
    中敷きに機能のついたものを指す

ですが、実際にこの区別をはっきりとつけている方は少数派です。念のためご紹介したものの、一般的には「中敷き=インソール」と考えている方が多いのが実情です。そのため商品名にどちらがついていても、大きな区別はないといえるでしょう。

一言に「中敷き」と言えど3種類のタイプに分けられます

では、中敷きにはどのようなものがあるのでしょうか?例えば登山靴であれば、シルエットなどで大まかなグループ分けができますよね。中敷きも同様のイメージで、3つの種類に大別することができます。

  • クッションタイプ
  • 補正タイプ
  • 保温・断熱タイプ

クッションタイプ

クッションタイプは、地面から足への衝撃を吸収し、足裏の負担を軽減してくれます。長時間の登山でも安心ですね。足の形状を支えることで、身体に伝わる負担を減らしてくれるため、腰痛や膝の痛みを防止することも期待できます。

元々入っている中敷きも、クッションタイプであることがほとんどです。ヘタレてしまっている場合は新調してみると、歩く時にしっかり蹴りこめるので次の一歩を出しやすく感じることでしょう。

登山だけでなく、釣り・ハイキングなどのレジャーやランニングなどのスポーツをする時にもおすすめできるタイプです。

補正タイプ

身体は、生活の間に様々なバランスをとっています。さらに、左右対称でない動きをするときは各部位でつじつまを合わせて身体を動かしています。それがクセになってしまうと、日常的に身体の歪みが生じてしまいますよね。

そのような歪みを矯正するために、足裏からアプローチするための中敷きが補正タイプです。

立ち姿勢を綺麗にしてくれたり、骨格の歪みなどのトラブルを改善してくれます。国家資格取得者や専門員とのカウンセリングが必要な場合もあるようです。

補正タイプのインソール専門店やオーダーメイドのものなどがあり、価格も比較的高めです。

保温・断熱性タイプ

中敷きの素材などにこだわると、保温性が向上します。断熱材の入ったものなど、冷え性の方が冬の登山に出掛けるときは用意するのも良いかもしれませんね。

ただし、足はかなり汗をかく器官です。他の身体のパーツに比べて20~50倍の発汗量があるともいわれています。そのため、保温性を高めすぎると靴内部が蒸れて快適性が下がってしまうことも考えられます。

▼中敷きだけでなく、靴下で工夫するのも賢い方法です!

登山向けなのはクッションタイプ

3つのタイプのうち、どれが一番登山向けだと思いましたか?

登山向けなのはクッションタイプの中敷きです。登山では地面が舗装されていない場所を歩くので、着地の衝撃を吸収するなどの身体への負担軽減を目的に選ぶのが良いでしょう。

登山中は全身運動をすることになるので、身体の歪みが気になる方で補正タイプを使いたい方は、登山靴に入れるのではなく普段使いの靴に入れることをおすすめします。

プラスワンでより快適な登山をしよう

プラスワンでより快適な登山をしよう

元々付いている中敷きではダメなのでしょうか?別に用意する必要がありますか?

履いていてトラブルがないのなら、問題はないでしょう。

登山用品は靴に限らず高価なイメージもあるため、中敷きに追加でお金を払ってまで用意する必要があるのか、疑問に思う場合もあると思います。足や身体のトラブルがないのなら、元々付いている中敷きのまま使うのも、もちろん良いでしょう。

もしも履き心地がしっくりこなかったり、登山に行くと必ず同じところが痛くなるなどトラブルがあるのなら、自分に合った中敷きを用意してみることをおすすめします。

登山用品はいざというときのリスクを最小にするため、素材や構造にこだわって作られています。要するに原価も高いのです。そんななか、中敷きにまでこだわって予算を避けない場合もあります。

中敷きの単品販売は、高価なものもありますが、逆に安価なものもあります。要するにピンキリといえるので、予算と目的に合ったものを探してみてください。

では、中敷きの変更を検討していただきたいケースについて、ご説明します。

中敷きの変更を検討したいケース

・中敷きの寿命を過ぎている場合

・登山後、身体に違和感を感じている場合

快適にしてくれるプラスワンアイテムで、これまで以上の登山経験ができるでしょう。

中敷きは消耗品

「元々付いている中敷きは純正品だし、変えるよりも安心だな」と思う方もいらっしゃると思います。もちろん、純正品で使うのも問題ないのですが、考えていただきたいのは中敷きの寿命です。

登山靴の平均寿命が3~5年といわれているのに対し、中敷きの寿命は約1年です。そのため、1年使ったら中敷きの購入を検討してみてください。

お手持ちのトレッキングシューズメーカーや登山用品ブランドの公式サイトで検索をかけると、純正の中敷きを別売りしている場合もありますよ!

足元関連の立派なギアです!

登山に行くと膝や足が痛くなるなど、身体にトラブルがある場合には、付属の中敷きの劣化を待たずに購入を検討してみてください。

ここまで読み進めていただいた皆さんには、中敷きが足元関連の立派なギアであることは伝わっていると思います。ウェアや登山靴と同様、重要な装備ですね。中敷きは、登山靴ごと再購入するよりも経済的負担が少ないです。

まずは、コスパの良いアイテムである中敷きの買い替えてみるのはいかがでしょう。身体が痛いからという理由で、気に入って購入した登山靴の買い替えを検討するのは早いですよ!

ポイント|中敷き選びで山歩きでのお悩みが解決することも

中敷き選びのポイント|山歩きでのお悩みが解決することも

皆さんには登山でのお悩みがありますか?自分に合った中敷きを選ぶことで、登山でのお悩みが解決する可能性もあります!

私はくるぶしが痛くなることが多いです…

中敷きを替えて解決する可能性のあるお悩みの例をいくつか挙げてみますね!

  • クッション性の向上により、足腰の痛みがなくなる
  • 防臭機能付きで、臭いを気にせずに済むようになる
  • フィット感が高まり、歩きづらさの解消
  • 通気性に優れた中敷きであれば、靴内の蒸れも防止できる

上記のような悩みをお持ちであれば、一度中敷きを買って試してみるといいかもしれません。

▼くるぶしの痛みをテーマに書いた記事もあるので参考にしてくださいね。おすすめアイテムも、中敷きを含め一覧にして紹介しています。

選ぶ際に確認すべきポイント

インソールの『自分に合ったもの』を探す際に、ヒントとなるポイントをお伝えしますね。

登山靴など、他のギアでであれば選び方のポイントを具体的にお伝えできます。たとえば軽量であるか、足首部分の高さ(ロー・ミドル・ハイカット)や機能性などです。

しかしインソールについては正直、具体的にお伝えするのが難しいアイテムでもあります。自分に合ったものを選ぶことが重要なのですが、人によって持っている悩みやクライミングスタイルが大きく異なるからです。

選ぶときに確認すべきポイント

・目的を明確にして、沿うものを選ぶ

・立体構造に注目

目的を明確にして、沿うものを選ぶ

女性のヒールに入れる用と、登山用では選ぶインソールも違ってくることはイメージしやすいと思います。これは極端な例ですが、目的をしっかり把握しておかなければ適切な商品を選べません。

目的を明確にするときに考えて欲しいポイントの例は、以下のようなものです。

  • 山登りの難易度
  • 自身のお悩み

ひとこと「登山」といっても、難易度に違いがあるのは皆さんご存じの通りです。高山や山岳の縦走をすることが多いのか、ハイキングに近い気軽な登山が多いのかなど、自分の登山スタイルを振り返ってみてください。

登山においては、瞬発力よりも持久力が重要です。スポーツや競技をすることを目的に作られているインソールは候補からはずし、疲労を軽減してくれるものを買うのが良いでしょう。

また、登山後に自分がどういう状態になっているかも思い返してみましょう。毎回同じような場所が痛かったり、悩みがある場合には、それにあった中敷きを選ぶことがポイントです。

立体構造にも注目

インソールの立体構造も注目して欲しいポイントです。歩く度、足のアーチはしなやかに動き続きています。ただし、長く歩けばあるくほど、アーチが元の形に戻らず疲労してしまいます。

インソールが立体構造であれば、アーチの形を保つサポーターとしての役割も担っています。最近はジェル素材のものもあり、インソール自体の形状がヘタレにくいよう工夫されたものもありますよ。

足のアーチのひとつである土踏まずですが、その部分のアーチがなかったり、標準と比べて極端に低かったりする場合もあります。そんな方は偏平足タイプやカップつきの商品を選ぶのが良いでしょう。

おすすめ中敷きモデル5選|登山メーカーからの販売もあります

クッションタイプの中敷きで、登山におすすめのモデルを5つ選びました。まずは情報を一覧表にまとめましたので、どうぞ!

商品画像
ドライワッフル フットベッド/モンベル
ソルボS-CUBEスケルトン トレッキング/キャラバンフットベッド(モヒート、モヒートMID)/スカルパスーパー極通気インソール/ワークマン
アウトドア3D/シダス
メーカーモンベルキャラバンスカルパワークマンシダス
商品名ドライワッフル フットベッドソルボS-CUBEスケルトン トレッキングフットベッド(モヒート、モヒートMID)スーパー極通気インソールアウトドア3D
カラーグレーベージュ-クロ、アカ-
サイズXS~XXLSS~LL#36~#46M~LLXS~XL
主な材質E.V.A.ソルボセイン-E.V.A.E.V.A.
その他詳細を見る詳細を見る詳細を見る詳細を見る詳細を見る

おすすめ商品のランキング付けなどはしていません。自分の足に負担のないものが最適です。

中敷きにもカラー色々あり面白いですね。普段は見えませんが宿泊などで脱ぐタイミングもありますから、登山靴と馴染みの良いカラーを選んでおく方がファッション的にも良いかもしれませんね。

実店舗に足の運んで選ぶのも良いですが、品ぞろえがよくないこともあるので、ネットでレビューを参考にして購入するのも良いでしょう。

ドライワッフル フットベッド/モンベル

ドライワッフル フットベッド/モンベル
価格(公式サイト,2022.11.現在)1,467.-
サイズXS~XXL
カラーグレー
主な材質E.V.A.

クッション性の高いE.V.A.を格子状に成型した立体メッシュ構造の中敷きです。疲労を軽減するとともに、足裏の温度上昇を抑え、靴内部の蒸れを防止してくれます。かかと部分は硬質E.V.A.を用いた2層構造で、フィット感と安定感を高めています。

ソルボS-CUBEスケルトン トレッキング/キャラバン

価格(公式サイト,2022.11.現在)3,520.-
サイズSS~LL
カラーベージュ
主な材質ソルボセイン

かかとから土踏まずにかけてのブレや動きを抑制してくれるので、安全で効率の良いトレッキングが可能になります。吸汗・速乾性にも優れています。特徴的なのが、素材です。衝撃吸収力と圧力分散性能を実現する人工筋肉として、イギリスの医療分野から生まれた「ソルボセイン」が採用されています。医療の現場で高く評価され、今やメディカルからインダストリー分野まで幅広く使用されている注目素材です。

フットベッド(モヒート、モヒートMID)/スカルパ

フットベッド(モヒート、モヒートMID)/スカルパ
価格(公式サイト,2022.11.現在)1,430.-
サイズ#36~#46
カラー-
主な材質-

スカルパ純正のインソールです。モヒート、モヒートMIDシリーズに対応しています。スカルパの登山靴では一部、替えも純正品のインソールが購入できます。交換後も純正品が使えるのが魅力的ですね!「元々付いている中敷きで特に不満はなかったけれど、寿命で中敷きを替えたい」という方にぴったりでしょう。また、値段も手頃なのでスカルパのトレッキングシューズを愛用している方は要チェックです。

スーパー極通気インソール/ワークマン

スーパー極通気インソール/ワークマン
価格(公式サイト,2022.11.現在)980.-
サイズM~LL
カラークロ、アカ
主な材質E.V.A.

「コスパが良い!」と話題のワークマンからも1つピックアップしておきます。徹底的に通気性を追求した多機能素材である、コンプレッサースポンジが使用されている人気のインソールです。商品名からも通気性に自信があることがわかりますね。歩くごとに空気を送り出すポンプ効果があるそうです。価格も980円と、とてもお安いのですぐに使わずとも1組買い置きしておくと急なトラブルにも対応できそうです。

アウトドア3D/シダス

価格(公式サイト,2022.11.現在)5,940.-
サイズXS~XL
カラー-
主な材質E.V.A.

クッション性と適度なグリップ力がある商品です。踵にソフトEVAパッドが採用されており、クッション性がアップしています。ニューアナトミカルEVAを組み合わせることでより足にフィットしてくれる構造です。

ベース素材が2層構造と凝った作りになっており、グリーンの独自デザインが目を引きます。トップシートには高密度で足にやさしいフィーリングのマイクロファイバーが採用されている徹底ぶりで、技術を動員してつくられている印象です。内容を見ればみるほど、高価格になるのも頷けますね。

まとめ

今まで興味をもったことがなかった方にも、中敷きが登山道具として重要な役割をもっていることを知っていただけたのではないかと思います。

中敷きは3つのタイプに大別できました。

  • クッションタイプ
  • 補正タイプ
  • 保温・断熱タイプ

なかでも、登山家におすすめなのは「クッションタイプ」の中敷きです。今お持ちの登山靴が「なんとなくしっくりこない」などのお悩みが、中敷きを替えることによって解決する可能性もあります。

元々付いている中敷きも良いですが、靴に比べて中敷きの寿命は1年と短めです。記事内ではおすすめ商品も紹介しました。より登山を楽しむために、あなたにとって最高の一組を見つけてください。

【番外編】

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てくてくの人
登山・ハイキングが大好きです。約8年間、月1〜2回のペースで、夏も冬も山に遊びに行っています。そんな自然の中で経験した登山を楽しんだり、ちょっと知ってよかったと思える情報をゆるりとお届けしています。